4 皮膚・粘膜のおはなし(9)

前回「くま」と血行のおはなしをしました。

部分じゃなくて全身の血行を促進した方がいいものに、

「毛髪(毛)」も当てはまりますね。

 

毛は場所によって

「生えて!」と言われたり

「生えてくるな!」と言われたりする存在。

でも、本来は私たちの体を守ってくれる大事なものですよ。

多分、だれにとっても「生えて!」の対象になる

頭髪に一応限定しておはなししていきますね。

 

「限定する」とは言ったものの、

毛の基本構造はどこでも同じです。

皮膚の表皮を貫き真皮まで届く毛穴。

その奥にいるのが「毛母細胞」です。

その細胞が毛を作ってくれる母なる細胞。

生えてほしい(しっかり働いてほしい)なら、

毛母細胞にちゃんと栄養と酸素を送ること。

そのためには、前回おはなしした血行改善!ですね。

 

毛母細胞が作るものが毛体(いわゆる「毛」の部分)。

これは3層構造のタンパク質。

一番中心が髄質、少し外側が皮質、一番外側がキューティクルです。

キューティクルの部分は皮膚の角質と同じ働き。

毛に摩擦等の力が加わると剥がれ落ちていきます。

メラニン色素がいるのは髄質の部分。

色素がなくなったものが「白髪」ですね。

 

毛によって、

まっすぐなものと曲がりくねっているものがありますね。

これは毛が皮膚表面に出てくる毛穴の形の違い。

真円ならまっすぐ(直毛)、

楕円ならウェーブがかかることになります。

ある程度は人種差(遺伝的要素)もありますが、

部位によっても毛の質が異なりますよ。

 

そして毛穴には脂腺の出口も開いていますね。

ここから出た皮脂が、皮膚の表面を弱酸性に保つポイント。

皮脂が多すぎてうまく表面に出せないと、

ニキビ(痤瘡)になるおはなしは、解消方法含めて以前しましたよ。

 

髪(毛)の基本が分かったところで、

パーマとヘアカラーについて。

パーマというのは、熱でタンパク質を軽く変性させることが基本。

髪を洗った後、

ドライヤーで乾かすときに一定の形を作っておくと、

しばらくはその形を維持できますね。

熱によってタンパク質の中の水分を抜き取って形を変える…

正に「タンパク質(髪)の軽い変性」です。

これだけだと水にぬれる(抜けた水分がタンパク質に戻る)と

元の形に戻ってしまうので、

薬液を使ってもう少し形の変わった状態が長持ちするように…

これが美容院等でする「パーマ」です。

ただ、あまり強い薬液を使うと、

髪のタンパク質があからさまに傷んでしまいます。

だから、一般的なパーマはあまり長期間は形を保てません。

 

ヘアカラーは、髄質のメラニン色素を脱色するものと、

色素はそのままに表面に色を重ねるものがありますね。

一般には脱色しないものは「ヘアマニキュア」と呼ばれます。

色素を抜いたほうが明るい髪色を自由に選べますが、

やっていることは「タンパク質内の色素変性」です。

脱色をすると髪が傷むのは、

髪のタンパク質全体が変性した証拠ですね。

イベント等の一時的な髪色変更は、

可能ならばウイッグの方が髪を傷めずにすみますよ!