2 性感染症(STD)のおはなし(6)
O(その他)の続き。
今回はクラミジアと淋菌です。
クラミジアと淋菌には共通点があります。
「女性だけは一見無症状」と「のど(咽頭)にも病変が出る」です。
まず、クラミジアは細菌。
感染者との感染部粘膜の接触で感染します。
感染しても、女性の約8割は無症状です。
一応おりものの量は増えますが…その程度。
でも、男性ではすぐに膿と排尿痛が出てきます。
だから「男性の異常出現で、
女性がクラミジアに感染していたことが判明!」が起こります。
一見無症状でも、女性は放置すると不妊症の原因になります。
クラミジアが子宮内膜や卵管、卵巣で起こす炎症で、
受精卵が着床しにくい環境を作るからです。
しかも運よく不妊を免れても、
新生児肺炎や児の目に障害が起きてしまいます。
…もし子供が欲しいなら、
一刻も早く治療をする必要がありますよ。
淋病も、原因菌が淋菌に変わるだけで
男性にのみ強い症状が出ることも、
不妊症の原因になることも同じです。
予防が一番な点は他のSTDと一緒。
100%予防ではありませんが、
性行為をするならコンドーム使用が大前提です。
もしやと思ったら、ちゃんと検査。
陽性だったなら、
抗生物質を医師の指示通りに飲み切ってください。
症状がなくなったからといって途中でやめると、
耐性ができてどんどん治りにくくなります。
さらにクラミジアや淋菌は、
咽頭炎を起こすことも分かっています。
オーラルセックスからディープキスは、
咽頭クラミジア病、咽頭淋病の王道コースです。
で、この咽頭病は同じ菌でも治療に倍以上の時間がかかります。
ちゃんと薬を飲んでも完治まで長引きますから…
途中でやめてしまったら、もう「慢性化確定!」です。
次回も、Oの続き。
HIVのおはなしですね。