5 脳神経系と内分泌系のおはなし(2)

神経細胞の続き。

今回は、他の細胞に情報を伝えましょう。

 

神経細胞内は電気で情報が伝わります。

他の神経細胞に情報を伝えるときに使うのが、神経伝達物質です。

 

ボールのようなものをイメージしてください。

これを他の細胞に投げる、ばらけた筆先状のところが、軸索末端

他の細胞からのボールを受け取るところが、樹状突起です。

ボールを投げる方をシナプス前端(軸索末端)、

ボールを受け取る方をシナプス後端(樹状突起末端)、

前端と後端をまとめて「シナプス」と呼ぶのが一般的です。

逆にはボールを投げることはできませんから、

他の細胞との間では情報伝達は一方通行ですね。

1つの細胞内部なら、情報伝達に制限はありませんよ。

 

この神経伝達物質、たくさん種類があります。

生化学で紹介した「GABA(γ-アミノ酪酸)」もその1つ。

詳しくは脳神経系の病理学や精神看護学にお任せしますが…

ここでは「アセチルコリン」と「モノアミン」を覚えておいてください。

 

アセチルコリンは、自律神経系と関係の深い神経伝達物質

自律神経のおはなしは先になりますが、

今のうちに名前に慣れてしまいましょう。

モノアミンは、特定の神経伝達物質をまとめて呼ぶときの総称。

アドレナリン、ノルアドレナリン、

ドーパミン、セロトニン、ヒスタミンがここに含まれます。

アドレナリンとノルアドレナリンは、副腎髄質ホルモン。

生化学「11 ホルモン」でおはなししましたね。

 

ヒスタミンも、実は以前おはなししたことがあります。

生化学「1 細胞とアレルギーのおはなし」です。

そのときは、鼻水・涙を出す「放水車」として紹介しています。

「放水車が神経伝達?」と思いますよね。

その違いは「受け止め方」の違いです。

神経伝達物質を受け止めるところを「受容体」と言います。

受容体が何かによって、同じボール(神経伝達物質)でも伝わる情報が異なってきます。

 

先程紹介したアセチルコリンは、

興奮モードを伝達する交感神経系の神経伝達物質ですが、

リラックスモードを伝達する副交感神経系の神経伝達物質でもあります。

伝える情報の違いは、受容体の違い。

「受け止め方の違い」ですね。

ここは大事なところですが、今説明すると混乱してしまいがち。

だから、あとで「自律神経系」のおはなしになったら説明しますね。

 

モノアミンたちについても、活躍場所が出てきたらそこで説明します。

特に小脳(と中脳)のドーパミンは主役級の大活躍ですから、お楽しみに!