14 尿と腎臓のおはなし(7)

尿に出たら異常な成分の続き。

糖とケトン体のおはなしに入ります。

 

糖(グルコース)は、本来体にとって大事なもの。

原尿に出ても、再吸収して体の中に戻すはずです。

再吸収が追い付かなかったら…それは血液中のグルコースが多すぎ。

「4 糖尿病のおはなし」でやりましたね。

とはいえ、健康な人でも閾値を超えてしまう食後には

尿に糖が出てしまうこともおはなし済みです。

血糖値は低くても腎臓の再吸収が変になっていたら

尿に糖が出る「腎性糖尿」…のおはなしもしてあります。

そのときにはおはなししませんでしたが、

厳密に計測すると健康な人でも(食後以外に)尿に糖は出ています。

でもごくわずかで、

一般的健診の尿検査の紙では「糖が出ている」という反応が出ません。

尿検査の紙で引っかからないレベルの少量の糖なら、

尿に出ても心配いりませんからね。

 

糖と似た話になるのがケトン体です。

ケトン体はエネルギー不足になったときの脳の非常食でしたね。

こちらも「捨てるのはもったいないもの」です。

だから、原則として尿に出ることはありません。

だけど、ちょっとしたことで尿に出てしまうことがあります。

熱が出た、食べ物が足りない(飢餓)・脂肪の多いものとった(多脂肪食)あとには、

ケトン体が尿に出てしまいます。

原則もったいないから出ない、だけどちょっとしたことでも出る。

ケトン体のこの立ち位置を覚えておいてくださいね。

 

お次が胆汁色素

胆汁色素については「12 血液」のおはなしでしたね。

胆汁色素のビリルビンが形を変えて、ウロビリンになれば尿の色素。

ウロビリンが尿に出る分には、何の問題もありません。

でもその前段階のウロビリノーゲンが尿に出たら、

これは肝臓がおかしいサインです。

合成・分解工場の出す数少ないサインの1つですから、

ちゃんと受け止めて精密検査を受けてくださいね。

 

最後が血液。

尿自体血液からできるものですが、血球(特に赤血球)が尿に出たら大問題です。

ろ過をする糸球体がスカスカになって赤血球まで抜けてしまっているか、

腎臓から体の外に出るまでの尿路のどこかで出血しているかのどちらかです。

少し出ただけなら精密検査をしないと分かりませんが、

たくさん出ると見た目に分かりやすく尿が赤くなります。

これが「血尿」ですね。

すぐにわかるサインですから、ちゃんと気付きましょう。

以上、尿に出たら危ない成分でした。

腎臓(やほかの器官)の危険信号に、早く気付いてくださいね。