4 髪(2)シャンプー・リンス・コンデショナー
「いくらリンスがあるとはいえ、髪を傷めないシャンプーを!」
シャンプー自体の改良が進み、
中性や弱酸性のシャンプーができると、
リンスの目的も変わってきます。
もうアルカリ性を酸性で中和させる必要はありません。
現在のリンスの主目的は、「静電気防止」に変化しています。
静電気は手を触れたときに「バチッ!」としたり、
髪の毛が広がったりすることで分かりますね。
小学生のときに下敷きをこすって
髪の毛が逆立つことを確認した人がいるかもしれません。
静電気が起こる理由にはいろいろありますが、
髪に注目すると「摩擦」が一番大きな要因になります。
髪をブラッシングすると、
ブラシの毛と髪の間で摩擦(ごく小さな引っ掛かり)が起こり、
そこで静電気が生まれます。
できた静電気は、マイナスの小さな粒。
磁石のマイナスどうしは、お互いに反発し合う関係ですね。
髪で静電気ができて、髪の毛1本1本が反発しあうと…
髪の毛が広がることになります。
下敷きをこすると、こすった場所の毛
(服の線維:羊毛のセーター等はまさに「毛」)がマイナスの粒だらけ、
下敷きは逆にプラスの粒だらけになります。
髪の毛はちょっとしたきっかけでマイナスの粒を集めやすいので、
プラスがたくさんの下敷きを近づけるとマイナスが集まってきて
プラスとマイナスが引き合う(髪の毛が逆立つ)ことになります。
マイナスの小さな粒が、
狭い面から大量にヒトの体に移動すると「電気!」と感じます。
「金属のドアノブに触ろうとしたら
(大概指先の一点が最初に近づく)、バチッと来た!」の原因です。
一度粒が移動してしまうえば
「バチッ!」としません(もう移動する粒がない)し、
広い面で触ってしまえば「バチッ!」と感じないはずです
(粒はたくさん移動するけど、
一点集中ではないから「電気!」とまでは感じない)。
この静電気を防止するためにリンスに含まれているのが、
「第4級アンモニウム塩(陽イオン界面活性剤)」です。