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数字なんか怖くない!(6)分数の四則演算のおはなし

2018年7月7日

前回の応用編。

分数の四則演算についてのおはなしです。

 

加算と減算をするときには、分母(下)をそろえないといけません

分数は「全体のうちのいくつか」でした。

「全体」自体がずれてしまったら、前提が崩れてしまいます。

 

どんなことになるか、具体例で確認しましょう。

1/2+1/10の計算で、分母をそろえないで足し算をしたらどうなるか。

分母どうしを足すと2+10=12です。

分子どうしを足すと1+1=2です。

出てきたのは2/12…これ、約分すると1/6ですね。

ここで1/6を小数にしてみると0.166…となって割り切れません。

何より大事なことは、足し算をしたはずなのに

1/2(=0.5)より小さい数にってしまっていることです。

だから、そのまま加算をしてはいけないのです。

 

1/2+1/10は、1/2の上下に5をかけて5/10にしてから計算!

もちろん、分子は足しますが分母まで足してはいけませんよ。

「全体」となる基準量を変えてはいけません。

1/2+1/10=5/10+1/10=6/10。約分すれば3/5です。

これなら、ちゃんと足す前の1/2(=0.5)より大きい数ですね。

同様に、減算も「分母をそろえて」「分子だけ引いて」計算してくださいね。

 

では、乗算と除算はどうでしょう。

こちらは、整数を乗ずる(整数で除す)ならいつも通りです。

「1/3 ×6」は「1/3が6個あるといくつですか」という意味なので、

1/3 ×6=(1×6)/3=2 ですね。

また「1/5 ÷2」は

「1/5を2つに分けたうちの1つはいくらですか」という意味ですから、

1/5 ÷2=1/(5×2)=1/10 です。

普段の掛け算(上にかける)・割り算(下にかける)と同じでしたね。

 

分数どうしだとどうなるか。

掛け算は先程の割り算と同じ考え方です。

「1/5×1/2」は

「1/5を2つに分ける(1/2にする)と分けた後はいくつですか」の意味。

先程の1/5 ÷2と聞いていることが一緒です。

だから1/5 ×1/2=(1×1)/(5×2)=1/10 です。

上どうしで乗算、下どうしで乗算。

簡単ですね。

 

では、問題の除算。

これは「上下に同じ数をかけてもいい」を使ってみましょう。

(1/5)÷(1/2)は、強引に分数の形にすると

1/5

1/2    になりますね。

ここで、上下に10をかけてみましょう。

1/5  ×10 =   2

1/2  ×10     5       はい、できました。

これって、「割る方(1/2)を上下ひっくり返して乗算」と同じですね

だから「分数の除算は分数の上下をひっくり返してかける」と

本に書いてあるのです。

 

念のため確認しましょう。

(1/5)÷(1/2)=(1/5)×(2/1)=(1×2)/(5×1)=2/5

オッケーですね。

このような計算を自由にできるようになると、

分数の方が小数より早く計算できる可能性が増えてきます。

何回も練習して、得意になってしまいましょうね。