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4 神経系と内分泌系:守るためには指揮命令(7)

神経系を担当する細胞は、神経細胞。

役目を果たすために、

すごく特徴的な形をしています。

出っ張りがたくさん出ている細胞体があり、

そこからケーブルのような軸索が出ています。

そこから隣の細胞に情報を伝えるボール

(神経伝達物質)を投げていきます。

軸索の周りは、

チューブのような髄鞘に包まれています。

これ「情報を伝える」上でとても大事な構造です。

情報は、細胞の中を電気の形で伝わります。

電気は裸の線の中を流れると、

一部が外に流れ出てしまいます。

これでは最終的に伝わる情報量が減るだけでなく、

周囲の細胞が感電してしまいよろしくありません。

だから軸索の周りを

「電気を通さないチューブ(髄鞘)」で包んでいるのです。

これならば外に流れ出る情報はなく、

他の細胞が感電することもありませんね。

しかも軸索を髄鞘で覆った神経細胞は、

情報の快速運転ともいえる「跳躍伝導」ができます。

情報は減らず、早く届く…

髄鞘があれば、こわいものなしですね。

 

1つの細胞の中の情報伝達は電気ですが、

他の細胞に渡すときには「神経伝達物質」を使います。

ボールを投げて、

隣の細胞に受け取ってもらって情報を伝えるのです。

と、いうことは。

神経伝達物質が足りなくなると、

情報が伝わらなくなってしまいます。

特に精神看護の分野で出てくる

「モノアミン」と呼ばれる一群の神経伝達物質が大事!

 

ここは「生物」のおはなしをするところなので。

脳の複雑な情報処理・指揮命令までは

とても説明することはできません。

だから、脳による判断を必要としない(無意識の)、

指揮命令の一部についてだけ簡単に説明しますね。

「自律神経入門」のおはなしです。

 

自律神経というのは、

「自(みずか)ら、律(りっ)する」神経。

意識的に命令せずとも、

勝手にコントロールしてくれる神経です。

「この情報が来たなら、こう命令するぞ!」と決めているから、

自分の頭で考えて命令する必要がないのです。

この自律神経がないと、

意識しないと呼吸ができず、

消化管を動かすこともできません。

おちおち眠ることすらできなくなってしまうのです。

「生物が生きる」ことを、

自律神経が支えてくれるのです。

 

大事な自律神経は交感神経系と副交感神経系に分かれます。

交感神経系は、活動時の興奮モード。

副交感神経系は、休息時のリラックスモード担当です。

血糖値維持で出てきた、2つの直通電話ですね。

そしてこれら2つのモードは

完全なオン・オフの切り替えではなく、

「どちらが優位か(強く働いているか)」で決まります。

だから「交感神経系優位」や

「副交感神経系優位状態」という言い方をしますよ。

 

次回、もう少し詳しく自律神経を見ていきましょう。