5 水・ミネラル・血液概論:たかが水されど水(2)

体から出ていく水は、尿が頭に浮かびますね。

また、便の中にも水分が含まれています。

水分不足の便は硬くなりすぎて、

体の外に出すのが大変になってしまいますね。

他にも水分は体の外に逃げていきます。

「蒸発」ですね。

汗をかいたときの蒸発は、すぐにイメージできますね。

でも、汗をかいた自覚がなくても

体の表面から水分は逃げていきます。

これを「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」といいます。

肺胞からの不感蒸泄が代表。

酸素と二酸化炭素の交換をする肺胞の表面から、

呼吸のたびに水分が体の外に逃げ出しているのです。

このように「尿の水分」、「便の水分」、

「蒸発していく水分」を全部合わせて、約2.5ℓ。

これが、1日に体から出ていく水分です。

 

夏バテして水分がぶ飲み…なんてことにならない限り、

体の中に入る水分はある程度決まっています。

体の中に入る水分と体から出ていく水分のバランスをとるとき、

一番調節しやすいのは「尿で出す水分」です。

 

尿を作るのは腎臓の役目。

腎臓は血液をろ過して原尿を作り、

原尿からまだ体で使える水分等を再吸収して尿を作ります。

 

 

「ろ過」するところは、

毛細血管からできた糸球体と、受け止めるところボーマン嚢。

「再吸収」するところは尿細管ですね。

「再吸収」というひと手間がありますが、

実はここが大事なところ。

体の外に出したいもの(不要物・老廃物)を押し流すには、

ある程度の水分が必要です。

ぎりぎりの水分で尿を作っていては、

「水分を捨てたくない!」というときに

老廃物を捨てきれずに困ったことになります。

しかも毛細血管からできている糸球体は「ざる」のようなもの。

必要最低限しかこしとらない「細かいざるの目」では、

詰まってしまう危険性があります。

詰まっても、体の中のことですから交換できませんね。

だから、詰まらないように大きなざるの目で大まかにろ過。

それから再吸収で、水分量を細やかに調節です。

 

調節段階では、ホルモンがコントロールしてくれますよ。

尿で出す水分をコントロールしているのは

バソプレッシンとアルドステロンというホルモンです。

バソプレッシンは下垂体後葉から出るホルモン。

アルドステロンは副腎皮質から出るホルモンです。

どちらも尿量に関係していますが、

主に量調節はバソプレッシンの役目。

「抗利尿ホルモン」とも呼ばれます。

「利尿」というのは、尿を出させること。

「抗(あらがう)」の文字が付いたので、

「尿を出させない」の意味になります。

だからバソプレッシンが出ると、尿量が減りますよ。

 

次回、もう1つのアルドステロンの働きを確認しましょうね。