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4 行政・制度:(1)健康保険制度(1)[補足6]

2019年11月20日

残るもう1つの形態を確認しましょう。

日本に住むすべての人が会社に勤めて生計を立てているわけではありません。

自営業や農業…

近年はアルバイト等で生計を立てている人も増えましたね。

そんな人たちを国民皆保険としてカバーするのが、「国民健康保険」です。

 

支払先は市町村や特別区、もしくは国民健康保険組合。

被保険者の健康に最も身近で、

普段からお金を納めてもらってまとめておくところ…とイメージしてください。

 

「日本の公的医療保険は、2種類に分けられる。

勤めていれば、会社が半分負担してくれる、

扶養家族分もまとめて支払う『健康保険』。

自営業等なら個別に市町村や特別区、国民健康保険組合に支払う

『国民健康保険』なんだね!」

 

はい、オーケーです。

金銭面から会社(使用者)の従業員(労働者)に対する責任も復習できて、

ちょうどいいですね。

 

自己負担分は3割が基本ですが、小学校就学前は2割負担です。

これは病気へのかかりやすさ

(獲得免疫真っ最中であること、イメージできますか?)と

受療必要性を考えた軽減ですね。

 

高齢者も2割、1割と軽減されていますが…。

そこについては「高齢者と医療制度」という形で別補足を作ることにしましょう。

 

…さて、気付いている人もいるはずです。

「3割負担にするための公的医療保険のしくみは分かったけど…。

そもそも『3割』の前提になる、

医療行為の値段ってどうやって決まるものなの?

病院が実際に使った用具や薬品・人件費等を合わせて個別に請求?」

これ、まさに「診療報酬(と薬価)」のおはなしになりますね。

この値(値段)を国がコントロールすることで、

病院の組織のあり方や治療方針、

ひいては受療行動等をコントロールしていくのが医療行政(政策)です。

 

診療報酬と薬価のおはなしはそれなりに分量があるので、

別の補足でおはなしすることにしますよ。