5 脳神経系と内分泌系のおはなし(26)
下垂体は前葉と後葉に分けられるホルモン第1の山場。
第2の山場は、副腎でしたね。
前葉からは6つ、後葉からは2つのホルモンが出ますよ。
中葉はヒトではスルー…でしたね。
下垂体前葉ホルモンは成長ホルモン(GH)、
甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、
卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチン(PL)。
成長ホルモンはイメージしやすくていい感じ。
甲状腺刺激ホルモンと副腎皮質刺激ホルモンは、
どこに働いているのかが名前通り。
卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンは、どちらも(男性含め)生殖腺に働くホルモン。
あとはプロラクチンの名前と働く場所の確認だけです。
生殖系に働くホルモンが3つで、少々面倒ですが。
逆にそこにさえ気を付けていれば、
「ホルモン名から働きが分かる」点で、下垂体前葉は難しくありませんよ!
下垂体後葉から出るのは、
尿量減少のバソプレッシンと乳汁射出のオキシトシン。
現時点で、オキシトシンの「男性での作用」は研究中。
今勉強する皆さんは「産後はオキシトシン!」の意識でいいですよ。
バソプレッシンは腎臓という重要器官でお仕事。
しかもホルモン第2の山場、副腎からも腎臓(と尿)に作用するホルモンが出ています。
大事なところ、ですよね。
続いて首の甲状腺と副甲状腺。
甲状腺というとき、代謝担当の2つ…だけではだめですよ。
ちゃんとカルシトニンも思い出してあげてください。
代謝担当のトリヨードチロニン(T3)とチロキシン(T4)の使い分けは、
生化学を復習してくださいね。
副甲状腺ホルモン(PTH)は作用場所が多いホルモン。
ただ覚えようとすると頭が痛くなるので…キーワードがありましたよね。
「骨代謝」です。
「骨代謝」を理解できれば、副甲状腺ホルモンがしたいことが分かります。
骨代謝の必要性、具体的内容は生化学の副甲状腺ホルモンのところへ!
首から胴体上部へ。
心房性利尿ペプチドは、名前通りの働きでした。
胃からはガストリン、
十二指腸からはセクレチンとコレシストキニンが出ていました。
とくにセクレチンとコレシストキニンは「お仕事」分担がありました。
2つのホルモンの「お仕事の必要性」、しっかり理解してあげてくださいね。
消化酵素が一番働ける環境(pH)の復習でもあり、
胃と小腸との構造比較を意識してほしいところでもあります。
次回は胴体下部。
外分泌器官かつ内分泌器官の膵臓からスタートです。