数字なんか怖くない!:点滴計算のおはなし(4)
前回、ちゃんと検算まで終わりました。
もう1人でも解けますね。
同じ計算でも、
尋ねられ方(質問のされ方)が変わってくることがあります。
ちょっと練習しておきましょう。
「500㎖の輸液を、午前10時から1分あたり5/6㎖で開始した。
終了予定時刻を『午後…時』で答えよ」
ラッキー!何滴か計算しなくて済む!
…あれ?これ、どうするの?
答えとして求められているものは「時間」ですね。
輸液では「分」が単位で使われますので、
「分」を求めて、「時間」に直すことにしましょう。
「①何分かかりますか」
「②それは何時間ですか」と解いてください。
500㎖を、1分あたり5/6㎖で入れるんだから、
「何分」とおいてみると…。
5/6㎖×何分=500㎖ 6/5をかければよさそうだ!
5/6㎖×何分×6/5=500㎖×6/5
何分=100×6=600 ①は600分か!
はい、解けましたね。
では②は?
ええと、60分が1時間だから…。
60分:1時間=600分:何時間 比例の式、できた!
何時間=600分×1時間÷60分
何時間=10時間 ②は10時間だ!
はい、オッケーです。
では、ここで問題文を確認しましょう。
『午後…時で答えよ』でしたね。
午前10時開始で10時間後ですから…
20時は、午後何時ですか?
午後8時だね!
そうか、問題文読まないと計算が合ってても
答えが正解にならないんだ…気を付けよう!
よくできました。
「午後…時」と指示があったので、
『午後8時』と答えるのが正解ですね。
24時間制で答えを書くこともありますので、
ちゃんと問題文を読むことを意識していきましょう。
じゃあ、ついでに練習。
小児用輸液セットで、
1分あたり5/6㎖体内に入れるためには1分何滴ですか?
小児用…60滴で1㎖だったから、1/60(㎖/滴)だね。
「何滴(滴)」を使うと、
1分あたりで式が立ちそうだ!
1/60(㎖/滴)×何滴(滴)=5/6(㎖)
両辺に60をかけて…
1/60(㎖/滴)×何滴(滴)×60=5/6(㎖)×60
何滴(㎖)=5×10(㎖)
何滴=50
1分あたり、50滴だ!
はい、オッケーです。
だいぶ計算にも慣れてきましたね。
点滴の計算自体は一発で答えを出そうとせずに、
ちょっとずつ段階を踏んで計算していくほうが楽ですよ。
問題文を読んで、
単位に注意することも忘れないでくださいね。