3 糖質と糖質代謝のおはなし(3)
多糖のおはなしの続き。
今回の主役は「二糖」と「多糖の『糖以外もくっついてできたもの』」です。
二糖は単糖が2つグリコシド結合でつながったもので、
マルトース、ラクトース、スクロースでしたね。
これら二糖が、どの単糖からできているかは覚えちゃってください!
一番簡単なのが、グルコース2個からできているマルトース。
前回のグリコシド結合の例でも出てきた、マルトースです。
次に簡単なのがラクトース。
グルコースとガラクトースからできています。
ガラクトースで、ラクトース。
これもなんとなく似ているので、いける気がしますね。
残ったのがスクロース。
グルコースとフルクトースからできているのですが…
名前は似ていませんから、これは無理やり覚えちゃいましょう!
単糖の話をしないまま、二糖を覚えろ!というのはちょっと強引ですが。
どうせどちらも(合わせて6個)覚えなくてはいけませんので。
「グルコースは固定!もう1つに単糖の何が来るかで3つある!」
そして先程おはなしした順に、二糖に慣れていってください。
多糖の補足もここで終わらせてしまいましょう。
植物細胞と動物細胞の貯蔵形態については、前回おはなししましたね。
今回は多糖で糖以外がくっついたもの…ヒアルロン酸とヘパリンのおはなし。
ヒアルロン酸は化粧水でおなじみ、保湿成分です。
保湿…これ、水分が逃げてしまわないように手をつないでくれてる、ということ。
「糖からできたものは、水と仲良し」ですね。
単糖のところでもう1度言いますが、糖は水と仲良しです。
これ、当たり前と笑わないでください。
脂質との対比で大事になってきますからね。
ヘパリンというのは…実習や就職した後お世話になるお薬。
血液が固まってしまわないようにしてくれるお薬です。
多分、輸液(点滴)の管の中で血が固まってしまわないように
「ヘパリンブロックをする」という形でお目にかかると思います。
血(血液)は流れていないと固まってしまうもの。
輸液(点滴)をしている最中なら液体が動いていて問題ありません。
でも「1本終わった!次は数時間後に!」とお薬の時間に指示があったら?
毎回針を指し直したら、患者さん痛くてたまりません。
刺すほうだって使える血管が減ってきて大変です。
でも数時間そのままにしておいたら、
輸液とつなぐところ(連結部)の中で血が固まってしまいます。
そこで、連結部の中にヘパリン(水溶液)を入れておけば、
血が固まることなく、数時間後にそこからまた輸液を開始できるわけです。
多糖の仲間、私たちの生活に役立ってくれていましたね。
次回は後回しになっていた単糖のおはなしですよ。
【今回の内容が関係するところ】(以下20220227更新)