2 細胞分裂:自分が自分でいるために(6)
卵子の始まりは卵母細胞(卵祖細胞)。
DNAをフルセットコピーして、細胞分裂が始まると…。
できた細胞のどちらにも、DNAは1セットずつ入ります。
だけど、できた細胞の大きさが大違い。
極端に大きな細胞1個と、極端に小さな細胞1つに分かれます。
ここまでが第一分裂です。
さらにどちらの細胞も精子同様の第二分裂をした結果、
最終的にできるのは極端に大きな細胞1つと、
極端に小さな細胞が3つです。
ヒトとして子孫に正しい情報を伝えるために
DNAはうまく半分にできました。
でも、ずいぶんと大きさに偏りができてしまいましたね。
だけど、これでいいのです。
卵子は卵黄にエネルギーをためておくのが仕事。
元になった卵母細胞にあったエネルギーを
ほぼ全部受け継いだものが、成熟して、卵子になります。
残り3つの極端に小さな細胞は「極体」になります。
卵子にならない以上、
エネルギーを残しておく必要はありません。
精子も卵子も、ちゃんとDNA情報を半分にできましたね。
これで安心して「受精」して、
新しい生命を作り出していくことができます。
ここから先の「生殖」については、
解剖生理学や母性看護学で勉強してくださいね。
もちろん、このホームページの解剖生理学講義でも
「7 生殖器系」のところでおはなししています。
受精の後「発生」につながり、
受精卵からヒトの体ができていく過程を確認してみてくださいね。
始まりが1つの受精卵であることと、
「細胞分裂」が大膳手になっていることをお忘れなく!
次回からはたくさん増えた細胞の役割分担
「臓器」のおはなしに入ります。