4 折れた!外れた!(骨折・脱臼):骨折(2)突き指

前回、骨の折れ方の違いについておはなししましたね。

そして外から見て出血のある骨折のおはなしもしました。

このように、体の中(ここでは骨・骨髄)が

体の外に対して開放されている骨折が「開放骨折」です。

感染症の危険性が高いことは、前回おはなししましたよね。

 

運よく、皮膚の下(内側)でとどまっている骨折が、

閉鎖空間の中にある骨折なので「閉鎖骨折」です。

スポーツ選手が競技中に動けなくなって

「骨折でしょうか?」とアナウンスされているとき、

多くは皮膚に異常がないように見えます。

これ、皮膚の下で骨折しているということ。

「ひびも骨折」ということでもあります。

感染危険は幾分下がって少し安心ですが…

骨折で出血・組織損傷自体は起こっているはずです。

骨の表面を取り巻く骨膜は神経も血管も存在するところ。

すぐ内側にある骨体の異常を感じ取って…痛むのですね。

 

用語で間違われやすいものが「単純骨折」と「複雑骨折」。

単純骨折は1本の骨が折れたこと。

複雑骨折は複数の骨が折れたことです。

決して重症度合いを示す言葉ではありません。

単純骨折でも、開放骨折になって大変なこともありますし、

複雑骨折でもひびで済んでくれて、

固定すれば問題なく早期治癒…ということもあるのです。

 

さて、用語解説は一段落したので。

「突き指」のおはなしをしましょう。

スポーツ(バレーボールやバスケットボール等に多い)で、

よく見られる「突き指」。

これ、打撲で済めばラッキーです。

捻挫、脱臼、亜脱臼、骨折を起こしていることがよくあります。

 

出血してしない(少なくとも開放骨折ではない)と、

軽視してしまう人がたくさんいます。

引っ張れば治る…なんて論外です。

捻挫なら傷んだ関節包・靱帯を引き延ばして傷めているだけ。

脱臼・亜脱臼でも、

正しく整復する方向に動いたかどうかわかりません。

ましてや、骨折なら無事なはずの骨周辺組織を

引きちぎっているのと同じです。

指周りには思った以上に神経・筋肉・血管がひしめいています。

少しの損傷が「動かない!」の原因になりうるのです。

 

突き指は、冷やして安静に。

腫れが出てきたら、

傷んだ組織から炎症が起こっている証拠です。

痛くて動かせないなら、問答無用で病院へ。

少しの神経損傷で、指先の動きに悪影響が出てきます。

早期の精密検査が指の動きを守ります。

自己判断は決してしてはいけませんよ。