12 血液と免疫のおはなし(2)

赤血球の重要性と数について勉強したので、

今回は「赤血球指標(指数)」についてのおはなしです。

 

赤血球はとても大切なので、

何かあったらすぐに把握したいものです。

前回確認した赤血球数も、分かりやすい指標の1つ。

他にも赤血球の状態を知る指標がいろいろあります。

MCV、MCH、MCHC、Htについておはなししますね。

 

MCVというのは「平均赤血球容積」

赤血球の体積を示す数字ですが、最初は「大きさ」とイメージしてしまいましょう。

正常値はMCV90

これより数字が大きいと赤血球が大きいこと、

数字が小さいと赤血球が小さいことを示しています。

MCHというのは「平均赤血球ヘモグロビン量」

赤血球1個の中に何個のヘモグロビンがありますか、という数字です。

正常値はMCH30です。

MCHCは「平均赤血球ヘモグロビン濃度」

単位容積(例えば、血液1ml)中にあるヘモグロビンの占める割合の平均値です。

正常値はMCHC34になります。

…こんな指標、何の役に立つんですか?

 

貧血の種類を推測するときに、すごく役にたちます。

「貧血は全身の細胞の酸素不足だから、大ピンチ!」

ここまでは、いいですね?

 

大ピンチなので、貧血になったらできるだけ早く原因を見つけて解消したいもの。

数が少なければ、一番わかりやすいですね。

寿命が来て壊れる量に、再生産が追い付いていないせいかもしれません。

赤血球の寿命は約120日

数か月に一度は生まれ変わりです。

赤血球は、成人でもかなり再生産ペースが早い細胞。

細胞分裂に必要なビタミン等が欠けると、あっという間に数不足のピンチに!

 

しかも造血幹細胞から赤血球になるためには、

「エリスロポエチン」が必要です。

エリスロポエチンは腎臓で出来る糖タンパク

造血幹細胞が前赤芽球になり、赤血球になるために必要不可欠な存在です。

腎臓が悪い人は、このエリスロポエチンをうまく作れないせいで

貧血を起こしがちですよ。

 

でも数以外にも貧血の原因があります。

赤血球数は正常だけど貧血こんなときにはMCVを見てみましょう。

 

MCVが少ないとき、赤血球は小さいはず。

このときの貧血を「小球性貧血」といいます。

代表的なのが鉄欠乏性貧血

ヘモグロビンの大事な成分、ミネラルの鉄が不足しているせいで

赤血球が小さくなってしまっている貧血です。

酸素とゆるーくくっついて運搬するためにヘモグロビンが必要ですから、

ヘモグロビン不足では酸素をうまく運ぶことができませんからね。

貧血の大部分はこの鉄欠乏性貧血。

月経がある女性では特に多い貧血です。

改善には鉄剤で鉄分補給。

鉄吸収を良くするビタミンCと一緒に取るようにしましょうね。

 

では、赤血球が小さくなければ貧血は起きないのか?

そんなことはありませんよ。

次回は赤血球が大きい貧血からおはなししましょう。