2 「健康」とは:(2)「よく生きる」ために(2)
ヒトの環境として忘れてはいけないものに「住居」があります。
動物にとっては「巣」ですね。
「住居」は動物の「巣」よりも複雑で、
しかもヒトは火を使うため「安全」の重要性が高まります。
一度出火してしまうと、「住居」を失うことになりかねません。
もちろん天災のように(ヒトの手ではどうにもできないという点で)
動物一般と共通して「安全」が害されることはあります。
でも、ヒトは「住居」に対する(金銭的・心理的)依存が大きいもの。
そして堤防や防風林のように「安全」のために対策しうる方法が数多くあります。
だから「住居」と「安全」も、
「(動物として)よく生きる」ために考慮する必要のある要素なのです。
あと、ペットショップの例で考えてみたとき
「運動」も「(動物として)よく生きる」ために必要な要素です。
運動には、空間と安全(けがをしないこと)が必要。
「清潔な環境」と「安全」の重なるところに
「運動」があると考えることができそうです。
ヒトに置き換えても、同じことですね。
ここでマズローの基本欲求を確認してみましょう。
下から2番目は「安全欲求」。
安全な暮らしと、健康が具体例ですね。
「安全」については、今まで「各種環境」という視点から考えてきた通り。
では「健康」ってなんでしょう?
WHO憲章によると…。
「健康とは、肉体的・精神的及び社会的に完全な良好な状態であり、
単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」とあります。
少なくとも、まだ「社会的」な側面については確認していませんね。
マズローの基本欲求では、次の段階が「社会的欲求」になります。
とりあえず「(動物として)よく生きる」状態になったと仮定して、
次の段階に進むことにしましょう。