おいしくたのしく生化学1(2)
前回のスープレシピの補足です。
ある種、この補足こそが「生化学実用編」ですね。
冬は寒いですね。
この寒さというのは、体にとって立派なストレス。
ストレスがかかると必要量が増えるのが、ビタミンCですね。
ビタミンCは抗酸化作用とコラーゲンに必要でした。
そんなビタミンCが欠けるとどうなるか…は生化学へ。
このスープのどこにビタミンC?と思うかもしれません。
キャベツが、甘みとビタミンCの両方を担当してくれます。
ビタミンCと聞いて、まず思いつくのは果物でしょうか。
もちろん果物も食べられればそれに越したことはありませんが、
時期的かつ金銭的に難しいこともありますよね。
それなら、キャベツで取ってしまいましょう。
生のままでは量を食べられませんが、
温野菜にしてしまえば結構な量が入ります。
しかもスープならば、
水溶性で溶けていった分も全部体の中に入れることができますね。
にんにくは臭いの関係があるから、
「絶対入れて!」とは言えません。
でも、可能ならばここでビタミンB1を取りたいところ。
ビタミンB1は各種代謝の補酵素でしたね。
酵素を補うので、補酵素。
補われる酵素の役目は、体温のもとになるATP産生です。
だから、体を内側から温めるには
ビタミンB1を欠かしてはいけませんね。
にんにくを抜くなら、他のおかずでビタミンB1を取りましょう。
豚肉、大豆、豆腐等をうまく使ってくださいね。
一番のおすすめは、にんにくを抜くなら豆腐を入れることです。
豆腐なら、タンパク質補給にもなりますからね。
追加するといい「余り野菜」も紹介しておきましょう。
最有力候補はニンジン。
色どりと一緒に、ビタミンAも補給できます。
ビタミンAは上皮細胞の保護がお仕事。
皮膚のかさつきだけでなく、
粘膜も守って風邪予防の第一歩です。
次点はシイタケ。
味わいに深みが出ますし、ビタミンDも補給ですね。
ビタミンDを取るとカルシウムの吸収もよくなりますから、
骨や歯、神経の働きにもじわじわ効いてくるはずです。
一度作ったらバリエーションも楽しみましょう。
オイスターソースをたらせば中華風。
プチトマトを追加すれば洋風。
醤油とみりん、または味噌を入れれば和風にもなれますね。
次回は、レンジしかなくてもできるレシピのご紹介。
学生の1人暮らしでも、しっかり生化学の活用です!