おいしくたのしく生化学5(2)
鶏スープの栄養を確認しましょうか。
…誰ですか?
「そんなのタンパク質で終わりだ」と言っている人は。
ちゃんと確認してみましょう。
鶏肉は、タンパク質の中でもメチオニンが豊富です。
メチオニン…生化学で出てきましたね。
含硫アミノ酸にして、必須アミノ酸。
ぜったい覚えなくちゃいけないアミノ酸の1つです。
5 タンパク質のおはなし(1)
今回からはタンパク質のおはなしです。 タンパク質といえば、骨・筋肉! でも、それだけではありません ...
https://5948chiri.com/bioc-5-1/
メチオニンは、神経伝達物質のもとになります。
神経伝達物質のおはなしも、
生化学のタンパク質のところでしましたね。
神経細胞が、情報を伝達するために必要なボールでした。
体を動かせるのも、判断できるのも、
すべて神経伝達物質のおかげです。
さらに、ヒスタミンの働きを抑えて、
肝臓機能を促進する働きもあります。
ヒスタミンは、生化学の1章でいきなり出てきましたよね。
花粉症のところです。
生体にとっては必要な生体防御、
でも困ってしまう鼻水や涙を出させる物質でした。
ヒスタミンの働きを抑えるということは…
花粉症の症状が和らぐ可能性がありますね。
かたや肝臓は合成・消費・合成・分解の場。
肝臓が元気に働いてくれると…
吸収した栄養を必要な形にしてくれますし、
ちょっとくらい毒になるものがあってもあっという間に分解。
消費は代謝でもありますから、
体の内側からぽかぽかあたため…ともいえますね。
これだけでもすごいのに、
さらに鶏肉にはコラーゲンが豊富です。
コラーゲンは、骨・軟骨かつ皮膚の成分。
弾力が関係しているところは、
コラーゲンと水分がいると思ってくれて構いません。
タンパク質以外でも、
必須脂肪酸のリノール酸が含まれますし、
少ないとはいえビタミンA、
ビタミンB群(B2やナイアシン)まで含まれているんです。
これが今までのスープに加わったら…
バランスがさらに良くなりますね!
しかも味に深みが出るのですから、
少し多めに作ってタッパー等で保存しておきたいところ!
鶏スープ単品でもおいしいですが、
他のスープとぜひ組み合わせてみてくださいね。