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おいしくたのしく生化学5(2)

2019年5月2日

鶏スープの栄養を確認しましょうか。

…誰ですか?

「そんなのタンパク質で終わりだ」と言っている人は。

ちゃんと確認してみましょう。

 

鶏肉は、タンパク質の中でもメチオニンが豊富です。

メチオニン…生化学で出てきましたね。

含硫アミノ酸にして、必須アミノ酸。

ぜったい覚えなくちゃいけないアミノ酸の1つです。

メチオニンは、神経伝達物質のもとになります。

神経伝達物質のおはなしも、

生化学のタンパク質のところでしましたね。

神経細胞が、情報を伝達するために必要なボールでした。

体を動かせるのも、判断できるのも、

すべて神経伝達物質のおかげです。

 

さらに、ヒスタミンの働きを抑えて、

肝臓機能を促進する働きもあります。

ヒスタミンは、生化学の1章でいきなり出てきましたよね。

花粉症のところです。

生体にとっては必要な生体防御、

でも困ってしまう鼻水や涙を出させる物質でした。

ヒスタミンの働きを抑えるということは…

花粉症の症状が和らぐ可能性がありますね。

かたや肝臓は合成・消費・合成・分解の場。

肝臓が元気に働いてくれると…

吸収した栄養を必要な形にしてくれますし、

ちょっとくらい毒になるものがあってもあっという間に分解。

消費は代謝でもありますから、

体の内側からぽかぽかあたため…ともいえますね。

 

これだけでもすごいのに、

さらに鶏肉にはコラーゲンが豊富です。

コラーゲンは、骨・軟骨かつ皮膚の成分。

弾力が関係しているところは、

コラーゲンと水分がいると思ってくれて構いません。

 

タンパク質以外でも、

必須脂肪酸のリノール酸が含まれますし、

少ないとはいえビタミンA、

ビタミンB群(B2やナイアシン)まで含まれているんです。

 

これが今までのスープに加わったら…

バランスがさらに良くなりますね!

しかも味に深みが出るのですから、

少し多めに作ってタッパー等で保存しておきたいところ!

鶏スープ単品でもおいしいですが、

他のスープとぜひ組み合わせてみてくださいね。