7 生殖器系のおはなし(10)

受精(卵子と精子が1つの細胞になること)から6~7日たつと、

胚盤胞と呼ばれる状態の受精卵が子宮に到達。

いよいよ生死を分けるイベント、着床です。

 

着床は、受精卵が子宮内膜に取り込まれること。

これが成功すれば、受精卵の栄養問題(と酸素問題)が一気に解決します。

ここに失敗すると、成長が止まり個体を作ることができません。

受精卵が子宮内膜にくっつくと、子宮内膜が隙間をあけます。

「どうぞどうぞおはいりください」と言っているようなものですね。

ちゃんと細胞分裂し、準備のできた受精卵は

「栄養ちょうだい!」とばかりに子宮内膜内に入り込んでいきます。

ただ入り込んだだけだと転げ落ちてしまうので、

準備しておいた「着床準備用」の細胞が子宮内膜に足を延ばします。

これ、将来「胎盤」になる細胞(絨毛)です。

胎盤…胎児の肺と腎臓の代わりをしてくれるところでしたね。

子宮内膜が開けた隙間をふさぐと、取り込み完了。

「着床」完成です。

 

受精卵側の準備が必要な理由、分かりましたね。

体外受精後に子宮内に戻すのは胚盤胞ぐらいの時期。

ここまで成長した後でないと、

体の中に戻しても着床可能性が低くなってしまうからですね。

 

…子宮内膜に着床するはずだったのに、

なぜか準備のできていないところに

「栄養頂戴!」をしてしまったのが子宮外妊娠。

準備がないのにぐいぐい入り込まれるので、

出血して、体腔内の下の方にたまるからダグラス窩穿刺…というおはなしもしましたよ。

 

着床準備細胞は、ここから胎盤を作っていきます。

身体になる細胞たちが、ここから主役になっていきます。

 

受精から16週…妊娠4か月までが妊娠初期と呼ばれます。

最初は、どんな動物でも同じような構造です。

身体を作る細胞たちが分裂を繰り返し、

余ってきた部分を折り返すことで外胚葉・中胚葉・内胚葉の3層ができます。

その3層がさらに細胞分裂を繰り返し、

神経管や原腸や脊索ができる…

この辺りはそのまんま「生物」のおはなしですね。

これらの原始構造からどこができるのかも簡単に。

外胚葉からできた「神経管」が、

脳神経系になることはすぐイメージできますよね。

内胚葉からできた「原腸」が、

消化器系と甲状腺・肺を作っていきます。

中胚葉からできた脊索は、発生途中で消えてしまいます。

中胚葉からは体節・腎節・側板等ができ、

筋肉や腎臓、血管系や生殖器系が作られますよ。

次回は神経管の成長に注目しながら、成長を確認しましょう。