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4 血糖と糖尿病のおはなし(2)

2022年3月13日

血糖値を維持するためのホルモンのおはなしです。

最初に一言。

ここで説明するのは「ホルモン」のごく一部です。

ホルモン全体や個別のおはなしは、

「ホルモン」のところまでお待ちください。

「ホルモンとは何なのか」についても、そこまでお預け。

今は「ホルモンとは調節するものだ」でオッケーです。

 

血糖値に関係するホルモンはたくさんあります。

細胞が生きていくために必要なATPをつくるための材料が

グルコースですから、

当然と言えば当然の待遇です。

ですが、血糖値を下げるホルモンは1つしかありません。

覚えてしまいましょう。

膵臓B細胞から出る、インシュリン(インスリン)です。

 

膵臓からはいろいろなものが出ています。

ちゃんと「B細胞」まで一緒に覚えてください。

本当は「ランゲルハンス島B細胞(もしくはβ細胞)」ですが、

そこについてはホルモン全般のおはなしのときにしますからね。

血糖値を下げる」とはどういうことかというと。

血糖値というのは、血液中のグルコース濃度でしたね。

これが下がるのは、細胞にグルコースが取り込まれていったときです。

インシュリンは、

細胞に「グルコース取り込んでー!」と号令をかける働きがあります。

また、肝臓限定の働きではありますが

グルコースを貯蔵型のグリコーゲンにすること

血糖値を下げることになります。

インシュリンの「血糖値を下げる」働きは、

細胞がご飯を食べる(→ATPを作る)ために必要なのです。

 

では、逆に血糖値を上げるというのはどういうことか。

食事後、血液中に食べ物由来の糖が流れ出てきます。

これを細胞に取り込ませなければ、血糖値は上昇します。

また、肝臓に貯めてあったグリコーゲンからグルコースを作らせれば、

これも血糖値は上昇しますね。

さらに、糖質以外から糖を作らせれば

血糖値が上昇することも分かりますね。

これらが血糖値を上げるホルモンの働きです。

 

血糖値を上げるホルモンはたくさんあります。

でも、今回1個は覚えましょう。

膵臓A細胞から出るグルカゴンです。

同じ膵臓から、

血糖値を上げるホルモンも下げるホルモンも出ます。

対比させるためにも、

インシュリンとグルカゴンはしっかり覚えてください。

出る細胞まで間違えちゃだめですよ。

 

血糖値は、高すぎても低すぎてもいけません。

低すぎはイメージしやすいですね。

号令来てもご飯(グルコース)がなければ、

細胞はお腹が減って動けません。

心臓だって、脳だって細胞ですから

動けなくなったらおしまいです。

では高すぎは?

ここについて、次回「糖尿病」のおはなしに入りましょう。

 

【今回の内容が関係するところ】(以下20220313更新)