4 血糖と糖尿病のおはなし(5)

2022年3月13日

腎臓と糖尿病の関係についておはなししますね。

とはいえ、腎臓の詳しい話はもっと後でする予定です。

ここではあくまで

「尿を作るところ」に限定した腎臓のおはなしです。

 

高血糖状態の腎臓は「再吸収間に合わなーい!」でしたね。

血液からこしとった直後は糖が含まれていますから、

「捨てるのはもったいない!」と

体の中に再吸収するのが腎臓でした。

でも、あまりにたくさん流れてくるので、

腎臓がてんてこ舞いで「もうだめだー!」

…そして、尿に糖が出ていました。

ここまでは復習。

 

糖尿病は、高血糖状態がずーっと続きます。

四六時中全力で働いていた腎臓は、

やがてダウンするところが出てきます。

 

現実社会に置き換えてみましょう。

決まった人数で、

決まった内容の仕事(作業)をまわしていました。

ときには忙しいときもあるけど、

問題なくうまくいっていたのに…

ある時からずっと暇なし(ごはんもなし)、

多忙状態になってしまったら?

しかも「周囲環境が活動に適していない状態で」です。

短期間なら、頑張りも効くでしょう。

長期間だと…ある日限界を迎えた1人が休んでしまいました。

残った人たちがフォローしようとしますが、

もとより忙しかったため、

フォローに入った人まで倒れてしまいました。

もう誰も助けられません。

仮にヘルプのために新人が来ても、

教えられる人もなく周囲はボロボロ…長くはもたないでしょう。

 

これが、腎臓の中で起こってしまいます。

細胞が1つ働かなくなり、また1つ働かなくなり…

一度おかしくなり始めると、

坂道を転がり落ちるように腎機能が悪くなります。

 

腎臓の機能(働き)が悪くなるとどうなるか。

 

腎臓は血液中を流れる老廃物(不要物)をこしとる

ざる」のようなところがあります。

そのざるの目が、欠けて「粗い目のざる」になってしまうのです。

こうなると、必要なものまで体の外に流れて行ってしまいます。

例えば、血液中のタンパク質。

役割は「血液」のところで説明しますが…

これは不要物なんかじゃありません。

ところが粗くなったざるでは、

このタンパク質までも尿に出してしまいます。

これが糖尿病によるタンパク尿です。

こうなると体中がむくんできます。

ネフローゼ症候群」の1つですね。

ネフローゼ症候群は、

タンパク尿がでてしまう病気をまとめたもの。

ほかにも原因は色々ありますので「症候群」です。

 

網膜について悪影響が出るのも、

同じようなイメージで理解しちゃってください。

当然、目の網膜と腎臓の細胞及び働きは違います。

でも、どちらも細い血管(毛細血管)が

大事な働きをしているところです。

「毛細血管がらみで、腎症も網膜症も大変だ!」

これでみなさんは糖尿病の三大合併症を理解できましたよ!

 

【今回の内容が関係するところ】(以下20220313更新)