5 タンパク質のおはなし(1)
今回からはタンパク質のおはなしです。
タンパク質といえば、骨・筋肉!
でも、それだけではありませんよ。
意外なところにも関連しているので、
心して読んでくださいね。
タンパク質は、
アミノ酸がたくさん集まってできたものです。
タンパク質を知るためには、
アミノ酸を知ることが必要そうですね。
早速、アミノ酸のおはなしに入りましょう。
アミノ酸とは。
炭素(C)にアミノ基(NH2)とカルボキシル基(COOH)、
側鎖(R)が付いたものです。
イメージとしては炭素の4本の手に、
水素(H)、アミノ基、カルボキシル基、
側鎖が手をつないだ感じです。
…Rなんて元素記号、ないんだけど…?
はい、これは「いろいろなものが付きますよ」という印(しるし)。
水素(H)がつくこともありますし、
炭素(C)骨格の複雑な形が付くこともあります。
この側鎖の種類によって、
アミノ酸は20種類に分けることができるのです。
20種類も…と思うと嫌な気分になりますが。
覚えなくちゃいけないのは以下の
「含硫アミノ酸」と「必須アミノ酸」です。
含硫アミノ酸というのは、
その字の通り「硫黄(S)を含む」アミノ酸です。
側鎖(R)に硫黄を含むアミノ酸は、システインとメチオニン。
2つしかありませんので、これはすぐ覚えちゃってください。
必須アミノ酸というのは、
体の中で作れない…食べ物から取るしかないアミノ酸です。
人体最大の合成工場「肝臓」をもってしても作れない以上、
外から(つまり食べ物から)取り入れないといけないのです。
必須アミノ酸は…
フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、
スレオニン、メチオニン、バリン、イソロイシン、
ロイシン、ヒスチジン、アルギニンです。
最後の2つ(ヒスチジンとアルギニン)は、
本によっては必須アミノ酸に入っていないものもあります。
これは、小児期のみ不足するためで
「準必須アミノ酸」とされることもありますね。
…こんなに覚えるものあるの?
はい、申し訳ありませんが覚えてください。
でもちょっとだけ覚えやすくなるヒントをお教えします。
頭文字を順番に…
「ふ・と・り・す・め・ば・い・ろ・(んな)ひ・ある」。
なんだか太ってる人が住んでいる家が浮かびましたか?
生きていれば、いろんな日があるのです。
これで必須アミノ酸の頭文字を頭に入れることができますよ。
…でも、アミノ酸の正式名称を覚えないと役立たずになってしまいます。
少し楽にはなりますが、最後は努力が必要ですよ。
【今回の内容が関係するところ】(以下20220326更新)
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