9 ビタミン・ミネラルのおはなし(1)
今回からはビタミン・ミネラルのおはなしです。
だけど、その前に
おはなししておかないといけないことが。
それは水(水分)。
「たかが水」ではない、大事なおはなしですよ。
人体の重さの約60%は水です。
これには性差・年齢差があります。
赤ちゃんは約7割が水。
お肌がもちもちみずみずしいのはその表れ。
高齢者は約55%が水。
全体的に乾燥しているのはこのためですね。
女性は男性より水分割合が低くなります。
これは体に脂肪が多いからですね。
で、ここで注目してほしいこと。
「細胞の外と中、水分はどちらに多いか」です。
血液があるせいで、
ついつい「外側!」と答えたくなりますが。
実は、細胞内により多くの水分が含まれています。
細胞質のせいですね。
細胞小器官のところで
「水だけじゃないよ!でも水分は多いよ!」
こう説明した理由が分かってもらえたはず。
大事なことなので、もう1回。
「細胞内水分のほうが、細胞外水分より多い」ですよ。
水分は、一度体内に入ったら終わりではありません。
水分出納…と書くと難しそうですが。
体に入り、出ていく水分の量は
バランスが取れていないといけません。
入る水が多すぎたら、たぷんたぷんになってしまいます。
出ていく水が多すぎたら、干からびてしまいます。
だから、水分の出入り(水分in/out)について
ちゃんと知っておく必要があります。
体に入ってくる水分の代表は飲水。
飲料に入っている水分は、イメージできますよね。
他にも、食べ物の中に含まれている水分があります。
…仮に水分がないと、ぱさぱさで食べるのに一苦労です。
あと、代謝で出てくる水があります。
「代謝水」と呼ばれる水分です。
代謝の異化のところで
「二酸化炭素と水とATPが出てくる!」といっていた、
あの「水」のことです。
これらを合わせて、
大体1日に2.5リットルの水が「体に入る水」です。
体から出ていく水の代表は尿。
便も約1/3は水分ですね。
あと、汗をかいたらそれも「体から出ていく水」です。
なお、意識していなくても
体の表面から水分は蒸発していきます。
『不感蒸泄(ふかんじょうせつ)』です。
かいたと気付かない汗も不感蒸泄、
肺胞(肺の呼吸担当)の表面からも不感蒸泄。
知らず知らずのうちに、水分は体から出ていきます。
これらを合わせて、
大体1日に2.5リットルが「体から出ていく水」です。
たくさん汗をかいて出ていく水が多い日はどうするの?
水分量の調節は主に「飲水」と「尿」ですね。
そこについては、ホルモンや腎臓のところで
詳しくおはなしますからね。
【今回の内容が関係するところ】(以下20220517更新)