1 化学のおはなし:イントロダクション
「化学」と聞いて、逃げ出さないでくださいね。
看護学校や看護学部(看護学科)に入学して、
最初の半年で「化学」を勉強することになるはずです。
…生物選択で受験した人にとって、最初の関門です。
もちろん、化学受験をした人にとっては「生物」が最初の関門。
どちらも初めて勉強するにはそれなりに大変な科目なのですが。
おそらく「生物選択者の化学」はかなりの難易度になると思います。
そこで、ここでは化学についておはなししていこうと思います。
ただし「看護を勉強するうえで最低限必要な化学」に限定します。
だって、ここを読んでくれる皆さんの目標は
「看護師になること!」ですよね。
だったら、その目標に直結しない部分は省略して、できるだけ簡単にいきましょう。
もちろん、看護師以外の医療職を目指す皆さんにとっても
それなりに意味のあるおはなしになるはず。
ただ、大学を目指す受験生には全くお勧めしません。
該当範囲がかなりずれてしまいますので、
時間を無駄にすることなく、他の有用なページへ移動してくださいね。
おおまかな分類としては
「『物』のおはなし」
「気体と三相のおはなし」(肺の働きと酸素ボンベ基礎)
「固体と液体:融解」(浸透圧)
「電離平衡・中和」(腎臓と人工透析)
「燃焼熱」(細胞とヒトの代謝)
「反応速度・触媒」(使い捨てカイロ)
…と進んでいく予定です。
もちろん人体を理解する化学に限定したので、
どこに関係しているかをこまめにお知らせするつもりです。
先程の進行紹介のところにも
「理解のここに役立つよ」という分野をかっこ書きしてありますね。
看護師国家試験には、化学そのものの問題は出てきません。
一応、酸素ボンベ計算・点滴計算はありますが、
そちらについては「数字なんて怖くない!」でおはなし済みです。
ここでは、大学1年前期を乗り切るための
「看護に必要な化学」に集中していきますよ。
だけど、ここを読み終わるころにはきっとわかるはず。
「あれ…?化学って、生物のおはなしの基礎になってるんだ…」
そこが分かればしめたもの!
生物のおはなしがもっと分かるようになり、
生化学もすんなり頭に入ります。
さらには生理学・解剖学の大前提まで勉強しているようなものです。
途中でよくわからないところがあっても、
とりあえず最後までお付き合いください。
後から見直せば、分かるところが増えているはずですからね!
では、次回「モノ」のおはなしから始めましょう!