3 気体と三相(2):肺と酸素ボンベの基礎
ここでは、モノの3つのスタイルについて勉強しますよ。
固体・液体・気体の、3スタイルです。
水は液体が通常スタイルですが、
固体の氷にも、気体の水蒸気にもなれますね。
この3つのスタイル(三相)の変化は、温度で起こります。
氷を温めると水になり(固体→液体:融解)、
水を温めると水蒸気になります(液体→気体:蒸発・気化)。
水蒸気を冷やすと水になり(気体→液体:液化・凝縮)、
水を冷やすと氷になりますね(液体→固体:凝固)。
氷も水蒸気になりますし(固体→気体:昇華)、
水蒸気も氷になります(気体→固体:昇華)が…
北の大地のダイヤモンドダストのような
特殊環境下でないと見ることはできないと思います。
固体が気体になることも、気体が固体になることも「昇華」です。
同じ言葉で逆のことを指していますので、注意しておいてくださいね。
では、なぜ温度でモノはスタイルを変えるのか。
それは温度が上がると、粒の動き方が変わるからです。
温度が低いと、粒は動き回れずにじっとしています。
これが固体。
私たちも寒いと動きたくなくなることと一緒です。
粒の動きが完全に止まってしまうのが、-273℃の絶対零度です。
温度がある程度まで上がってくると、
粒は固まりの状態から動き出せるようになります。
これが液体。
私たちなら、春や秋の旅行にもスポーツにも適した季節に
元気に活動しているようなものです。
さらに温度が上がると…もっともっと元気に!
粒は空気中に飛び出していってしまいます。
これが気体。
いかんせん私たちは暑すぎると活動性が下がってしまうので
イメージが難しいところですが…
あまりの暑さに日本脱出して海外へ行ってしまった感じでしょうか?
スタイル変化と温度の関係が分かったところで、
ここからは気体に注目しておはなしをすすめますよ。
先程「空気」と言いましたが、
「空気」は単体ではありません。
たくさんの種類の気体が集まった混合物です。
その中でも、約4/5を占める窒素(N₂)と
約1/5を占める酸素(O₂)、
残り僅かなもののうちでは二酸化炭素(CO₂)を覚えておいてくださいね。
混合物ということは、違う種類の粒が混ざっているということ。
こんなときに「粒の種類ごとにどれくらいあるのかな?」を
知りたくなったらどうしましょうか?
液体なら、モル濃度(mol/ℓ)を調べればよさそうですね。
でも、気体の温度をぐぐっと下げて液体にしてから調べるのは
ちょっと大変そうです。
そこで役に立つのが次回おはなしする
「気体の体積とモル数のお約束」です。