12 末梢神経のおはなし(1)末梢神経一般・視覚(7)

糖尿病の3大合併症の1つ、網膜症。

両眼に起こる、失明原因ですね。

スタートは網膜に酸素・栄養分を届ける

毛細血管の透過性が亢進すること。

網膜に必要な酸素・栄養分を届けるための

液体成分が血管外に出ていってしまいますから、

網膜細胞は虚血状態に陥ってしまいます。

網膜を見ると、

血液不足になったところが白い斑点になっています。

ここまでで気付ければ、

レーザー光で網膜症の進行を止めることができます。

でも、気付かずに放置していると

虚血で苦しい網膜は

眼球の中を満たしている硝子体に新しく血管を作り、

細胞が変になって増殖を始めてしまいます(増殖性変化)。

こうなると、手術ですね。

増えた膜を切り取り、

血管ができて濁った硝子体を切り取らないと

「見えない!」ままです。

だから糖尿病では目の定期検診も必要。

これが、糖尿病性網膜症で起こっていることです。

 

しかも、糖尿病性の眼合併症はこれだけではありません。

神経細胞に酸素と栄養分を提供する血管の虚血で、

急に視力が低下する「前部虚血性視神経症」。

眼球運動を命令する神経の虚血で、

複視やまぶた(眼瞼)下垂が起こる「外眼筋麻痺」。

視力低下を引き起こす白内障も、

糖尿病が原因の1つでしたね。

このように目(視覚)だけでも、

こんなに悪いことが起こってしまう糖尿病。

予防が第一です。

糖尿病になってしまったときの

コントロールの重要性、もう分かりますよね。

 

「目に病変が出る」で、

もう1つ思い出してほしいのは「ベーチェット病」です。

失明も起こりうる、自己免疫疾患がベーチェット病でした。

免疫抑制剤やステロイド点眼が必要でしたね。

「自己免疫疾患って、何だっけ?」と思ったら、

ちゃんと体温1(自己免疫疾患)のところを復習ですよ。

 

糖尿病の眼症状のところでおはなししたように、

網膜の動脈や静脈がつまる(閉塞する)と

視力障害が出ます。

静脈がつまると、急に視力が低下します。

つまったところのせいで

その前の部分では出血と浮腫が出てきます。

「視力低下」が起こりますから、

ちゃんと眼科にかかってくださいね。

動脈がつまると、視力が著しく低下します。

このとき、目の周りの血管だけではなく

脳梗塞も同時に起こっていることがあります。

「急に見えなくなった!」ということで

眼科に駆け込みたくなりますが、

脳梗塞のリスクが高い人は眼科併設の、

CTのとれる病院にかかってくださいね。