6 目が痛い!(角膜炎・結膜炎)(1)
目が痛くなる原因はたくさんあります。
まずは前回(5 やけどと凍傷)の日焼けとのつながりで、
紫外線による目が痛い…角膜炎のおはなしです。
角膜炎というとものものしいですが、
冬の雪目や夏のレジャー時の目の痛みと言えば身近に。
どちらも、紫外線が角膜に悪さをしたせいです。
角膜は、黒目の部分(レンズと虹彩のある部分)を
おおっているカバー。
そこの細胞が「紫外線で変になってるよ!助けて!」と
信号を出しているのです。
紫外線が一定量以上当たると、細胞のタンパク質は変性し、
DNAに傷がついてしまいます。
これでは、正常な機能を果たすことができません。
紫外線を浴びて、角膜が変になってから
痛み、涙が止まらない…等の症状が出るまで
多少時間がかかります(1時間~)。
もしまだ紫外線の強い場所にいるときには
すぐに屋内へ。
数日でよくなることがほとんどですが、
病院で人工涙液等の点眼薬と
(感染予防の点眼薬も必要なことがあります)、
痛み止めを出してもらった方がいいですね。
レジャー中に角膜炎にならないために、
サングラスやゴーグル等の保護メガネを
事前に準備しておくといいですね。
雪山でのレジャー中に、
いくら気分がいいからとゴーグルを外しっぱなしにするのは、
角膜炎になってくれと言っているようなものですよ。
雪による紫外線反射は、角度の関係もあって
夏の日光よりもダイレクトに目に届きます。
ただの炎症で終わればいいのですが、
手術が必要な「翼状片」が出てくることもあります。
紫外線を長期に受け続ける職業で起こりやすい、
結膜(白目)から角膜(黒目)の部分に
血管を含む細胞が増殖してはみ出してくるものです。
視力低下を起こすので、手術ですね。
1回の角膜炎で出来るものではありませんが、
これまた紫外線の浴びすぎに注意しておいてください。