9 呼吸器系のおはなし(3)骨の異常(7)

股関節は大腿骨骨頭と寛骨臼からできています。

自由度が高いけど、外れやすい球関節でしたね。

先天性原因によるものが多いのですが、

関節痛を自覚して医療機関にかかるのは

30代を過ぎてから増えてきます。

違和感から始まり、

歩行後や運動開始前に痛みが出てきます。

そのまま放っておくと、

夜間も痛む持続痛になってしまいます。

余りに関節が変形・破壊されてしまっているなら、

人工関節置換になります。

でも、多くは保存療法になるはず。

NSAIDsで痛みを抑えて(薬物療法)、

杖等の装具を付けて(装具療法)、

温めつつ(温熱療法)、ストレッチ(運動療法)です。

適度な運動と負荷は、

骨と筋肉にとって不可欠ですからね。

 

ヘルニアについては

「胃や腸のはみ出し」として前におはなししました。

ヘルニアは、臓器や組織の一部が裂孔を通過して、

異常な部位へと突出すること。

ここでは椎間板ヘルニアのおはなしです。

椎体の間のクッションが、椎間板。

主に後(背中側)にはみ出す(突出)ため、

神経の通っている脊柱管を圧迫。

圧迫のせいで炎症介在物質も出るため、

物理的にも化学的にも神経が障害されてしまいます。

多発して問題の起きやすい、

頸椎部と腰椎部の椎間板ヘルニアについておはなしします。

 

一番多いのは腰椎部。

腰痛と片側下肢痛が主症状です。

片側下肢痛が、

デルマトーム(皮膚分節知覚帯)に対応した神経根症状。

神経根症状というのは、

デルマトームに一致した疼痛、放散痛、知覚障害のことです。

10代で発症すると、

痛みが出ずに筋緊張が高まるだけのこともあります。

ケースによっては、排尿障害が出てくることもありますよ。

排尿障害で日常生活が害されてしまったら手術です。

それ以外は、痛み止めをしつつ(薬物療法)、安静にし、

牽引して、装具等も付ける保存療法になるはずです。

痛みの出る姿勢をとってはいけませんよ。

中腰や前かがみはもってのほかです。

痛みが治まったら、

腹筋や背筋を無理なく鍛えましょう。

負担や負荷の少ない

水泳や水中歩行がお勧めされると思いますが、

腰を冷やさないように注意してくださいね。

 

次に多いのが頸椎部。

頚椎症状と呼ばれる肩こり、不快感、拘縮、

姿勢異常がスタートです。

やがて脊髄症(ミエロパチー)、

筋力低下、運動障害や麻痺が出てきます。

脊髄症も神経根症の1つ。

先程の腰椎と頸椎で、

症状の出る場所の違いはデルマトームの違いですよ。

 

さらに脊髄は上がおかしくなると、

情報伝達ができずに、

そこから下もおかしくなってしまいます。

つまり、頸椎でヘルニアが起こると、

肩から下全てに異常が出る可能性があるのです。

だから、脊髄症が出たらすぐに手術になるはずです。

まだ肩回りの頚椎症状で済んでいるなら、

保存療法になりますね。

痛み止め、安静、牽引、装具

…ここは腰椎のおはなしと同じです。

首を後ろにそらす(後屈位)姿勢はダメですよ。

また首周りを冷やすことや、

長時間のパソコン・スマートフォンもダメですからね。