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3 憲法・法律:(3)民法レベル[補足7]

2019年11月20日

労働安全衛生法は、昔は労働基準法の一部分でした。

書いておきたい内容が増えてきたので、

独立させて別の法律の形をとったものです。

だから「労働基準法では書ききれなかった(安全と衛生に関する)

労働者保護が書いてある!」と思ってくださいね。

 

労働安全衛生法は産業医に健康管理を行わせることや、

安全衛生委員会(安全委員会と衛生委員会を分けることもあります)を設けて、

安全と衛生に関して雇う人に意見すること等を定めています。

その上で働く人(労働者に)

「必要な安全衛生教育をしなくてはならない」のです。

ケガや病気をせずに、しっかり働いてもらうために必要な情報を提供するためです。

 

情報提供だけでは、実践してもらえないかもしれませんね。

そこで大事になってくるのが健康増進のための措置。

医師による健康診断を受けてもらうのです。

これは雇う人(使用者)にとっても働く人(労働者)にとっても、義務ですよ。

 

さらに必要があれば保健指導や面談指導。

特定データに異常があれば(厚生労働省で定めたもの)、

労働災害補償法の「二次健康診断等給付」につながるのです。

もちろん心理的負担(いわゆるストレス)に対しても、

程度把握検査の定めが労働安全衛生法にありますよ。

 

また、病気にかかっている人が働いていては、

その職場全体に広まってしまう可能性がありますね。

そこで行われるのが

「伝染性その他の病気にかかっている労働者に対する就業禁止」です。

これを書いている2019年現在では、

全国で流行中の麻疹(はしか)でイメージするといいですね。

 

就業禁止と同じブロックに「受動喫煙防止」の規定もあります。

受動喫煙によって引き起こされる各種の害が、

「職場全体に広まってしまう可能性がある」と考えると、イメージしやすいはず。

 

他にも雇う人(使用者)が管理体制を整える重要性が高いものについては

「危険・健康障害防止の措置」が必要です。

 

例えば、労働安全衛生法22条では

「具体的に以下のものに注意して!」といっています。

「原材料、ガス、蒸気、粉じん、酸素欠乏空気、病原体等」による健康障害、

「放射線、高温・低温、超音波、騒音・振動、異常気圧」による健康障害、

「計器監視、精密工作等の作業」による健康障害、

「排気、排液、残さい物」による健康障害…です。

 

どうしてこれらが働く人(労働者)にとって危険で、

健康障害を引き起こすかイメージできていますか。

次回、そのうちの一部を確認しておきましょう。