4 行政・制度:(2)健康保険制度で見えてきた欠点[補足8]

2019年11月20日

2011年に定められた障害者虐待防止法。

守られる「障害者」は、前回障害者基本法で確認したものと同じです。

 

虐待の内容は、児童虐待防止法で定める身体・性的・心理・ネグレクトに加えて

「財産の処分」が含まれています。

擁護する人や施設の従業者等による「使い込み」や、

「自己に対する必要以上の『お礼』」も「虐待」だと定めているのですね。

 

「何人も、障害者を虐待してはならない」と明文化し、

理解を広め、虐待を防止することを国と地方公共団体の責務としています。

 

虐待の知らせを受ける窓口は市町村。

市町村は障害者虐待防止センターを設けて、虐待の知らせを受け、

虐待に対する相談・助言・指導をして、

日頃から予防のための知識広報(啓発)を実施しています。

 

もっと明確に「市町村(特別区も)に責任がある」と定めた

虐待防止法もありますよ。

高齢者虐待防止法(2005)です。

「高齢者の生活の場に一番近いのは市町村!

ちゃんと見て、虐待を防止・阻止して!」といっているのです。

 

対象となる「高齢者」は65歳以上の人。

対象となる「虐待」は(障害者虐待防止法と同じく)

身体・性的・心理、ネグレクト、財産処分です。

 

虐待の知らせを受け取る窓口は市町村。

施設や病院、保健所等の職員は、高齢者虐待の発見に

「努めなければならない」とされています。

「発見に努めるべき人」として保健師は明記されていますが、

看護師の文字はありません。

でも、先に挙げた施設に勤めた途端に

「発見に努めるべき人」になることはお忘れなく!

 

「高齢者虐待防止法は、2005年になっていきなりできたの?

それまでは児童福祉法や障害者基本法のように、

前提になる法制度すらなかったの?」

 

高齢者にもちゃんと前提となる法律はありましたよ。

老人福祉法(1963)という法律です。

この老人福祉法は、介護保険法と関係が深い法律です。

…でも、ここで介護保険の話が始まってしまうと、

「虐待防止」から離れていってしまいます。

 

だから、老人福祉法と介護保険法については

別の補足でおはなしすることにしますからね。