4 行政・制度:(2)健康保険制度で見えてきた欠点[補足8]

2019年11月20日

続いて「守る」ための法制度、障害者についてです。

 

障害者は年齢で制限されません。

障害者基本法(1970)によると、

障害者とは身体・知的・精神(発達を含む)その他心身の機能の障害がある者で、

これら障害及び社会的障壁により、

継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にある者のこと。

だから「児童(満18歳未満)も障害者になりうる」ことを

忘れてはいけませんよ。

 

「社会的障壁」というのは、

障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となりうるような

事物・制度・慣行・観念その他一切のもののこと。

 

事物は分かりやすいですね。

あると邪魔な段差、ないと困る点字ブロックや手すりなどです。

 

制度は「障害のある人は会社に採用しないし、障害を負ったら昇進させない!」

といったところでしょうか。

 

慣行や観念その他一切…はちょっと難しいかもしれませんが。

以前(人権意識が広まる前)の座敷牢あたりを

イメージできるといいかもしれません。

「隠居」の名のもとで日常生活をおくれなくなった人をかくまう空間で、

外界との接触が禁じられました。

(特に精神面での)障害を「隠されるべきもの(忌むべきもの)」として

扱っていた名残ですね。

 

健康の定義について「ノーマライゼーション」の考えが広がり、

障害のある人も社会に積極的に関わって行けるよう

各種制度を設ける必要性が出てきました。

そのため障害者基本法は、

障害者の自立及び社会参加支援基本的施策として

バリアフリーはじめ各種の制度・改善部位を指摘しています。

 

車いすでも動きやすいのはどんなところか、

何があると動きにくいのか等については、

基礎看護(実習等)で実体験として理解できると思いますよ。

 

改善対象とする分野

(教育、住宅確保、防犯防災、選挙等における配慮等)を挙げてありますが、

2019年現在「途半ば」といったところです。

(2019夏の参議院選挙で)障害者が国会議員に選ばれたことで、

障害者基本法を具体化する法制度加速が望まれますね。

 

少しずつではありますが、障害者が病院という一種の閉鎖空間から

社会に出てくる機会が増え…虐待を受ける機会も増えました。

そこで児童のときと同様に、

積極的かつ明確に障害者を守る法律が必要になりました。

それが障害者虐待防止法(2011)ですね。

 

次回、障害者虐待防止法のおはなしです。