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おいしくたのしく生化学3(2)

2019年5月2日

ブロッコリーのスープ、栄養紹介です。

前回追加でおすすめした、

シイタケとわかめの栄養紹介からスタートです。

 

わかめは海藻。

海藻と言えば、食物繊維とヨウ素です。

食物繊維自体は、ヒトにとって「栄養」ではありません。

でも、下部消化器系(排出)には強い味方。

水分をしっかり含み、

大腸内で便をつるりと通過させてくれる働きがあります。

ちゃんと出さないと、ちゃんと食べられません。

栄養を取り入れるためには、

「食べ物だったもの」を捨てることが必要ですからね。

ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料。

日本人なら、多分不足の心配はいらないはずです。

 

シイタケはビタミンDチャージにいいですね。

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進してくれます。

カルシウムがどこで働くミネラルか、すぐイメージできますか?

骨や歯、ここまではすぐ思い浮かべてほしい。

生化学や生理学を勉強した皆さんは、

筋肉細胞や神経細胞(つまり細胞一般)の働きに必要なことも

頭に浮かぶようにしてくださいね。

 

さて、主役のブロッコリー。

実は、かなりの栄養優良児です。

特に多いのがビタミンC。

重さで比較すれば、レモンより多くのビタミンCを含んでいます。

他にもビタミンA、E、Kの脂溶性組も、

ビタミンB(1、2、6…)群の水溶性組も含んでいる、

栄養盛沢山の野菜なんです。

ここでは葉酸(ビタミンB9)の紹介をしますね。

 

葉酸は、その名の通り葉っぱ野菜に多いビタミン。

ビタミンB9と言うより、

葉酸と言った方がイメージしやすくていいですね。

どこに必要かというと、DNA合成。

ビタミンB12とセットになる、

「細胞分裂に必要不可欠」なビタミンです。

細胞分裂が盛んなところ、思い出してみましょう。

冬のスープで紹介した味蕾は代表的。

あと代表入りするのは、

小腸の上皮細胞と、赤血球ですね。

つまり、ビタミンB群(特にB9とB12)をちゃんと取らないと、

この3か所が「変!」になってしまうのです。

味が分からない、栄養はうまく吸収できない、

酸素もちゃんと運べない…体、大変なことになりますね。

ビタミンB群は水溶性ですから、

「食べ貯めておく」ことはできません。

毎日、ちょっとずつ補給していくことが一番。

野菜スープを作っておけば、

毎日ちょっとずつも難しくありませんよ!

 

次回は、電子レンジでマグカップスープレシピの紹介です。