6 筋骨格系のおはなし(3)

筋肉の分類にはいろいろな方法があります。

前回の「色(ミオグロビン量)」もその1つ。

今回は「随意筋と不随意筋」「横紋筋と平滑筋」で分けてみましょう。

 

「随意」というのは、「意図的に動かせる」ということ

自分の思った通りに動かす命令が、

「5 脳神経系」でおはなしした錐体路を通る随意運動です。

随意運動担当が、随意筋ですね。

意図的に動かせないのが不随意筋。

こちらは自律神経系が担当してくれます。

消化管の活動などは、意識せずとも動いてくれる不随意筋にお任せですね。

 

なお、不随意筋の中には「心筋」も含まれます

心筋は、その文字通り心臓の筋肉。

「3 循環器系」を支えてくれる、止まってはいけない筋肉でした。

しかも電気信号を作る刺激伝導系も心筋の一部でしたね。

このように他の不随意筋とはちょっと違います。

だから「意図的に動かせるか否か」で「随意筋と不随意筋」に分けつつ、

特に「心筋」は別区分になることもあります。

「随意筋と(一般的な)不随意筋と、(不随意筋の一部だけど)心筋」ですね。

「横紋筋と平滑筋」は、筋肉の見た目に注目した分け方。

横に絞り模様が見えるのが、横紋筋

平らで滑らかに見えるのが、平滑筋です。

…そのまんまですね。

なお、「骨格筋と内臓筋」という分け方もあります。

これはちょっとだけ注意が必要。

骨格筋とは骨につく筋肉のことで、腕や足にあるイメージしやすい筋肉。

これらは意図的に動かす必要がありますから、

随意筋で、横紋筋です。

ここまではいいですね。

内臓筋も内臓(体腔内の器官)を形作り動かす筋肉という意味では、素直です。

でも、先程の骨格筋のようにはいきません。

内臓筋は「不随意筋で平滑筋」とは言い切れないのです。

 

具体例で行きましょう。

舌を、意図的に動かしてみてください。

舌(そのもの)には骨がありません。

そこから分かるように、舌は内臓筋に含まれますが、随意筋です。

同様に嚥下関係筋も内臓筋ですが、随意筋です。

また、胸腔と腹腔の境目になる横隔膜。

大事な呼吸筋ですが、これは横紋筋です。

もちろん不随意的に動くこともできますが、

意識して腹式呼吸(深呼吸)もできますよね。

横隔膜は、横紋筋で随意筋です。

 

このように「骨格筋と内臓筋」という分け方は、

きれいにすっきり分けられるものではありません。

「骨についているから骨格筋!骨格筋は横紋筋で随意筋!」

この原則を頭に入れてください。

そのうえで…

「内臓筋は…平滑筋が多いけど、

意図的に動かせる随意筋もあるし、横隔膜なんて横紋筋だよねー」

ということを頭の片隅に入れておきましょうね。