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1 細胞とアレルギーのおはなし(3)

2022年2月12日

細胞小器官の続き。

残った「ミトコンドリア」「リボソームとリソソーム」

「小胞体」「ゴルジ体」「分泌顆粒」のお話です。

 

ミトコンドリアは細胞のエネルギーを作る場所。

細胞のエネルギーはATP

私たちの生活の「円」とイメージするといいですね。

ATP(円)がないと、細胞はごはんが食べられません。

ミトコンドリアが働くためには、酸素が必要です。

ミトコンドリアときたら酸素、セットで覚えてくださいね。

リボソームリソソーム、一文字違いです。

一文字違いですが、役割はほぼ反対!

リボソームはタンパク質の合成工場。作る方。

リソソームは分解・解毒工場。壊す方です。

形もセットで覚えてしまいましょう。

リボソームは雪だるま型で作る方、

リソソームは球形で壊す方です。

ここは問題に出しやすいところなので、

しっかり頭に入れておく必要がありますね。

小胞体は運搬の場所。

2種類あって、運ぶものも違います。

小胞体の表面にリボソームが付くと、遠目に凸凹に見えます。

これが粗面小胞体

運ぶものはリボソームが作ったタンパク質です。

リボソームが付いていない小胞体の表面はなめらか。

こちらは滑面小胞体です。

運ぶものは薬(他毒物分解産物)や脂質。

2種類あること、付くものによって運ぶものが変わることをお忘れなく。

ゴルジ体は運搬しつつ仕分けもします。

しかも、袋詰めまでしてくれるありがたいところです。

ゴルジ体のすごいところは、袋詰めしたところを切り離せること!

イメージとしてはバルーンアートが近いのですが、

切り離せる点で、バルーンアートよりすごいのがゴルジ体です。

袋詰めされるものにはいろいろありますが、

ここでは中にヒスタミンが入っているところをイメージ。

そのイメージのまま、次の分泌顆粒に入ります。

分泌顆粒は、その名の通り「分泌するものが入っている粒」。

ゴルジ体から切り離された袋の部分、と思っていいですよ。

だから、いろいろなものが中に入ることができます。

先程のヒスタミンというものが入った袋、

それがそのまま分泌顆粒です。

ヒスタミンというのは私たちの体の中で、

涙や鼻水を出す働きがあります。

「えー、いらない…」じゃありませんよ。

ヒスタミンは私たちの体の中に入ってきた異物を

外に追い出す働きの担当です。

以上、細胞小器官たちの紹介でした。

簡単ですが、国家試験に出てくることもありますから、

ちゃんと働きと名前を覚えてあげてくださいね。

次回は、今回出たヒスタミンが働く

アレルギーのおはなしに入りますよ。

 

【今回の内容が関係するところ】(以下20220211更新)