11 ホルモンのおはなし(12)

ホルモン各論、残るは性ホルモンです。

性ホルモンは男性を男性らしく、女性を女性らしくするホルモン。

生物の共通目的「自己の種を残すこと」を果たすためのホルモンですね。

 

性ホルモンを理解するために、

「代表」と「総称」を最初に区別しておきましょう。

総称というのは、複数あるものをまとめるときの呼び名

代表というのは、複数あるものの中でどれか1つを指すときの呼び名です。

代表になるのは、1番強い働きを持つものが多いですね。

例えばシャーペン、ボールペン、赤サインペンがあったとします。

これらは「総称」だと「筆記用具」ですね。

「代表」として一番目立つのは…赤サインペンですね。

このような「代表」と「総称」の関係、

性ホルモンではよく出てきますので整理しておいてくださいね。

 

では男性ホルモンから。

男性ホルモンは総称がアンドロゲン、代表がテストステロンです。

精巣で作られて、働きは精子形成促進です。

下垂体前葉から出る黄体形成ホルモンのコントロールを受けます。

…シンプルで、とても理解しやすいですね。

 

続いて女性ホルモン。

こちらは最初から2つに分かれています。

「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」です。

いずれも卵巣で産生されます。

どちらにも、総称と代表がありますよ。

卵胞ホルモンの総称はエストロゲン、代表はエストラジオールです。

黄体ホルモンの総称はゲスターゲン、代表はプロゲステロンです。

…一気に覚える量が増えましたね。

でも、ここを避けては女性ホルモンは理解できません。

早めに頭に入れてしまいましょう。

 

そして2種類ある女性ホルモンは、

コントロールをするホルモンも違います。

下垂体前葉から出る卵胞刺激ホルモン(FSH)のコントロールを受けるのが、

卵胞ホルモン

同じく下垂体前葉から出る黄体形成ホルモン(LH)のコントロールを受けるのが、

黄体ホルモン

名前自体はそれぞれ似ていますから、

産生地点と名称を間違わないことが大事ですね!

 

なぜ女性ホルモンは総称でも2種類あるのか。

それは、子を産み育てるために準備をする必要があるからです。

キーワードは体温の「二相性」

卵子を育てる低温相と、

卵子が受精卵になった後に受け止める子宮内膜をふかふかにする高温相です。

2つの相の切り替わりポイントは月経と「LHサージ」です。

月経は約1か月に1度子宮内膜をはがして作り直しをすること。

「LHサージ」というのは、下垂体前葉から出る黄体形成ホルモンが

一気に分泌量を増やすことです。

LHサージのショックで卵子は卵巣内から飛び出します(排卵)

卵子が出た以上受精可能性がありますから、

子宮内膜受け止め準備の高温相スタートです。

逆に月経は卵子を育成する低温相への切り替わりになります。

次回は今回のまとめをした後、

骨に対する性ホルモンの作用についてもおはなししますね。