12 血液と免疫のおはなし(11)

「例外正常」を先に紹介してしまいましたが、

黄疸は「原則異常」です。

前回おはなししたヘモグロビンの分解から体外排出までが分かれば、

どこがおかしいかイメージすることは難しくありませんよ!

黄疸は、原因によって

「溶血性黄疸」「肝細胞性黄疸」「閉塞性黄疸」に分けることができます。

 

一番イメージしやすいのは溶血性黄疸

漢字の通り「溶血」が起きて、赤血球が必要以上に壊れてしまい

いつもよりはるかに多いヘモグロビンが分解されたことが原因です。

前回おはなしした「新生児黄疸」と原理は一緒ですね。

でも「溶血」は通常起こることではありませんから、「異常」な黄疸ですよ。

肝臓の処理能力が追い付いていないことから、

処理待ちの間接ビリルビンが多くなりがちです。

 

次が肝細胞性黄疸

こちらもある意味漢字通り。

肝臓の細胞がおかしくなっているために、

通常のヘモグロビン分解に対する処理が不十分になっている黄疸です。

どちらかと言えば直接ビリルビンが多くなります。

 

最後が閉塞性黄疸

「閉塞(詰まった)」の漢字がありますね。

詰まったところは、胆道です。

肝臓で直接ビリルビンに変わった後、腸管に捨てようとしたら

捨てるためのルートが詰まってしまった…。

だから血液にあふれ出たビリルビンが高濃度になってしまったのです。

こちらは直接ビリルビンが捨てる場所待ちで多くなっているはずです。

 

黄疸が出る原因は、

ヘモグロビン分解プロセスが分かっていれば難しくありませんね。

「ここがおかしいから、こんな結果になったんだ!」

「こんな結果ということは…ここがおかしいのかな?」

そこさえわかるようになれば、

生理学も病理学もただの暗記科目ではなくなってきましたよ!

 

以上で血液・免疫のおはなしが一段落。

次回からは、酸性・アルカリ性のおはなしに入ります。

化学で頭が痛くなったことのある人がいるかもしれませんが、ご安心を。

細かい理論や計算は必要ありません。

「血液のpHは7.35~7.45」であることを覚えて、

どうやってこの範囲を保つかについて理解してくれればいいのです。