5 タンパク質のおはなし(7)

今回は酵素のおまけ。

補酵素」についてのおはなしです。

 

補酵素は、字の通り「酵素を補うもの」。

酵素ではないけど、

酵素がうまく働けるようにするものをまとめてこう呼びます。

補酵素と言われたらタンパク質以外だ!」と思ってくれていいです。

あとでビタミンのおはなしをするときにいっぱい出てきますからね。

 

酵素が補酵素と一緒にいて働ける状態にあるとき、

その酵素を「ホロ酵素」と呼ぶことがあります。

ホロ酵素は、補酵素の部分が外れると働けなくなってしまいます。

この(働かなくなった)タンパク質だけの状態の酵素を

アポ酵素」と呼ぶこととセットで覚えておきたいところですが…。

ちょっとややこしいことに、

全ての酵素が補酵素を必要とするわけではないのがポイント。

最小限覚えるとすれば

アポ酵素はそのままでは役立たず!」といったところでしょう。

 

さてこの補酵素、「コエンザイム」とも呼びます。

「コ」と言うのは「一緒に」の意味。

酵素(エンザイム)と一緒になって働くので、コエンザイムです。

 

コエンザイムの響きに反応した人がいたかもしれません。

そう、サプリメント等の「CoQ10」は、補酵素のことです。

正式名称ユビキノン(UQ)が、「コエンザイムQ10」なのです。

 

じゃあ、この「コエンザイムQ10」とは

どこの酵素を補ってくれる補酵素なのか。

それは、糖質代謝の呼吸鎖(電子伝達系)です

糖質代謝の最後のところ…商品券をATPに変えるあそこです。

「だから、コエンザイムQ10が不足すると

ATPを思うように作れず、細胞がエネルギー不足…」

こんなシナリオを想定してサプリメントが作られているようです。

サプリメントの効用として

「夏バテ解消!中年太り解消!」

「やる気の出ないあなたに!生き生きとした毎日を!」

…などなどの文字が躍っているのはそのためでしょう。

 

でも、ちょっと注意。

このコエンザイムQ10はビタミンではありません。

ビタミンではない…つまり、私たち肝臓でこれを作れるんです。

ビタミンなら体の中で「そのもの」を作ることができませんから、

体外から取る必要がありますが。

作れるものを外から入れる必要があるのか…と考えてしまいます。

むしろ過剰症があるのではないか、と心配になってしまうくらいです。

 

仮にコエンザイムQ10を体外から入れる必要があるとすれば、

原料そのものがない食生活をおくっているか、

合成工場の肝臓に問題があるときです。

動物の赤身肉に多く含まれることから

厳格なベジタリアンは一考かもしれませんが、

基本的には…外部から取る必要はなさそうですよ。