12 各論7:呼吸(中枢・精神):⑥パーキンソン病の薬(5)

ドーパミンが不足してしまってパーキンソン病になってしまうなら、

ドーパミン放出を促進させる方法もありますね。

例えば、アマンタジン塩酸塩(アマンジン)。

だけど、体内での産生不足が前提になっている以上、

促進できる量にも限界がありそうですね。

だから「そこに効く薬もあるよね」ぐらいの理解でいいですよ。

 

ドーパミンの受容体を刺激することも、パーキンソン病に効く薬になります。

ペルゴリドメシル酸塩(ペルゴリド)がその一例ですね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00063119

このお薬もエンタカポンと同様、レボドパと一緒に使います。

 

禁忌は本剤をはじめとするアレルギーの人と、心臓に弁膜病変のある人。

「麦角製剤」とは、麦角(ばっかく)アルカロイドのこと。

麦や稲に付く麦角菌が作った、アルカロイド(植物由来の有機窒素化合物)ですね。

麦角アルカロイドは、

線条体や黒質にあるドーパミンの受容体(D1、D2)を刺激します。

 

妊娠・妊娠可能性のある人や授乳中の人、小児に対する安全性は未確立。

授乳は禁止ですし、

外国のおはなしですが一部で児に先天奇形が報告されています。

 

慎重投与対象は肝臓・腎臓に障害のある人や高齢者。

末梢神経障害が悪化する可能性があるので、レイノー病の人も慎重に。

期外収縮や洞性頻脈の可能性がありますから、

不整脈のある人も慎重投与対象です。

悪化可能性があるので、胸水や心膜炎等の既往がある人にも注意してくださいね。

もちろんドーパミン受容体に作用(刺激)しますから、

統合失調症の幻覚や妄想が悪化する可能性はありますね。

現在発症している人だけでなく、既往のある人も慎重投与対象ですよ。

 

併用注意はドーパミン拮抗薬や降圧作用薬、タンパク質結合に影響する薬です。

ドーパミン拮抗薬とペルゴリドメシル酸塩は働きが逆方向で薬の効果が弱まり、

降圧作用薬とペルゴリドメシル酸塩は働きが同方向で

薬の効果が強く出るからですね。

ペルゴリドメシル酸塩は血中タンパク質(アルブミン)と

最初に大部分が結合します。

タンパク質結合に影響する薬があると、

非結合型のペルゴリドメシル酸塩が血液中に増えて、

薬の効果が強く出すぎる可能性がありますね。

総論の「分布」のところをもう1度見直してくださいね。