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9 呼吸器系のおはなし(3)骨の異常(6)

骨の腫瘍は、

他から飛んでくる「転移性」が多いですね。

でも骨が原因(原発)の腫瘍も、

かなりの種類があります。

ただ種類の割に発生数は少ないので、

一番発症が多い

骨肉腫の存在を覚えておいてください。

 

骨肉腫は、腫瘍細胞が直接骨

(あるいは骨に似た類骨)を作る悪性腫瘍です。

10代が好発年齢です。

腫脹、疼痛、熱感、可動域制限で発症して、

急に増悪する特徴があります。

できるだけ腫瘍のできた足を残すようにする

(患肢温存)手術と化学療法がメイン。

本人のメンタルケアと、

家族も含めたインフォームドコンセントが必要になってきます。

「悪性」なので、他のところにも転移します。

肺に転移してしまうと、残念ながら予後不良です。

 

骨以外の軟部組織にできる軟部腫瘍もあります。

結合組織、線維組織、脂肪組織、筋組織、

血管・リンパ系組織、

筋肉に命令を伝える末梢神経組織に腫瘍ができる

…ということですね。

上肢と下肢にできるものが約7割。

しかも大部分は良性です。

これまた種類が多すぎますので

「そこにもできるんだねー」と思ってください。

 

(3) 関節の変形・変性

骨の「おかしい!」が一段落したので、

関節周りの「おかしい!」に入りましょう。

変形性関節症、ヘルニア、

スポーツ障害についてのおはなしです。

 

変形性関節症は、

関節軟骨を中心とした関節構成体の退行変性を基盤とした、

軟骨破壊・増殖と二次性滑膜炎を随伴する

慢性・進行性関節病変。

「関節の、軟骨と滑膜が変!」ですね。

影響が大きい膝と股関節の関節症についておはなしします。

 

膝の変形性関節症は、

変形性関節症の中で一番起こりやすいもの。

50代以降の肥満女性に多く、

遺伝的要因に加え外傷等も要因になりえます。

膝のこわばりから始まり、動き出しに痛みが出てきます。

進行すると屈曲不能、伸展障害が。

軽度なら適切な装具を付け、

NSAIDs等の鎮痛剤を飲みつつ、

適度な運動の保存療法です。

「肥満解消!やせなきゃ!」とウォーキングをしすぎるあまり、

変形症を悪化させてしまうこともあります。

栄養士とも相談しつつ、

肥満解消は着実に、ゆっくりと進めていきましょう。

手術になったときは、

人工関節を入れることもありますね。

そのときには静脈血栓塞栓と、感染症に要注意です。

膝以外に感染症があるなら、

そちらの治療が先になります。

虫歯は立派な感染症!

血行感染の危険性は、

上部消化器系でおはなししてありますね。