12 各論7:呼吸(中枢・精神):⑧うつ・双極性障害の薬(9)

炭酸リチウム(リーマス)の併用注意薬。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00048293

キーワードは「セロトニン症候群」と「リチウム中毒」です。

他にも注意する薬はありますが、キーワードはお忘れなく!

 

セロトニン症候群を起こす危険性があるのは

ノルアドレナリン・セロトニン作動性の抗うつ薬(ミルタザピン)や

選択的セロトニン受容体阻害薬(SSRI)や

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)と併用したとき。

併用薬の効果が強く出てしまう可能性があるからですね。

 

リチウム中毒を起こす危険性があるのは、

利尿剤や非ステロイド性消炎鎮痛剤(NASIDs)。

アンギオテンシン変換酵素を邪魔する薬(エナラプリルマレイン酸塩)や

アンギオテンシン2受容体拮抗薬(ロサルタンカリウム)。

抗菌薬のメトロニダゾールも同様の危険がありますね。

リチウム中毒は

消化器症状(吐気、嘔吐、下痢、食欲低下)、中枢神経症状(振戦、傾眠、錯乱)、

運動機能症状(運動障害、運動失調)、全身症状(発熱、発汗)等がスタート。

ここで気付かないと、急性腎障害から電解質異常を起こし、

ミオクローヌスや全身けいれんにつながってしまいます。

発熱・発汗は悪性症候群の症状でもありましたね。

どちらも生命危険につながりますので、

くれぐれも初期症状を見逃さないでください。

 

他にも電気に影響あるものとして

心停止やせん妄の可能性がある電気けいれん療法や、

心電図変化・ジスキネジアの出る可能性がある統合失調症の薬ハロペリドール。

麻酔用筋弛緩薬のスキサメトニウム塩化物水和物は

弛緩作用が強く出すぎる可能性があり、

抗てんかん薬カルバマゼピンでは失見当識や錯乱が出る可能性がありますからね。

 

…紹介できなかった薬はまだたくさんありますが。

生理と病態(正常と異常)を理解するための薬理学のおはなしは、

とりあえずこれでおしまいです。

薬の名前をただ覚えるよりも、

薬の働きをイメージできて幾分読みすすめやすかったのでは?

「ん?前に出てきた?」「どこかで見たかも…?」と思ったら、

(ホームページサイドバー上の)ページ内検索でどんどん調べてみてください。

たくさんのページに名前が出てきたら、

それだけ「大事なんだ!」ということですよ。

 

皆さんの薬理学(をはじめ病態学、生化学・生理学・解剖学)の勉強が

うまく進むよう、心から祈っていますからね!