8 各論3:体温(消化器系):口から十二指腸(2)食道・胃・十二指腸(4)

前回まで、

キーワード「胃酸」に関係するお薬を確認してきました。

途中でアセチルコリンの名前が出てきたことからも分かるように、

自律神経系の影響が大きいところです。

精神領域の薬を飲んでいると、

アセチルコリンの働きを促進(もしくは抑制)させるものが結構多くあります。

そんなときには、ちゃんと消化器系の影響も心配してくださいね。

 

また、ストレスによって自律神経系の働きが悪くなっても、

胃酸周りは影響を受けてしまいます。

副交感神経系優位がどんなモードか、

副交感神経系が消化器系のどんな働きを担当しているか、

ここで復習しておくといいですね。

副交感神経系の有名どころ、迷走神経の支配領域も見ておくと

理解がより深まりますよ!

 

胃のおはなしで忘れてはいけないのが、

ビタミンB12の内因子です。

 

ビタミンB12は、細胞分裂で欠かせないビタミン。

正確に言うなら、

細胞分裂をするための前提になる、DNAの複製に必要なビタミンですね。

ビタミンB12の吸収には、胃から出る内因子が必要です。

 

胃癌等で胃の一部摘出(や全部摘出)をしてしまうと、

内因子の出るところもなくなってしまいます。

そのまま放置すると、細胞分裂の盛んなところから悪影響が出てきます。

舌の味蕾、小腸上皮細胞、赤血球ですね。

そんなことになったら大変なので、ビタミンB12を補給する必要があります。

 

原則としては、注射(筋肉・静脈)でビタミンB12そのもの

(シアノコバラミン)を体の中に入れてあげます。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00051475

錠剤やカプセルのものもありますが、

「胃切除後貧血に対しては吸収が悪いよ」と

添付書面の下の方(効果効能)に書いてあります。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med_product?id=00055411-002

…吸収に必要な内因子がないせいで

吸収不足(欠乏状態)なのですから、当然の結果ですね。

 

胃のおはなし、一段落。

ピロリ菌やアニサキスに対するお薬は、

感染症のところでおはなしすることにしましょうね。