9 各論4:体温(内分泌系):甲状腺・副甲状腺(5)

テリパラチド(フォルテオ)の禁忌からですね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00058823

骨の病気や高カルシウム血症、

小児や若年の骨端線が閉じていない人や、

妊娠・妊娠可能性のある人も禁忌です。

 

まず妊娠・妊娠可能性のある人では、

動物実験で奇形等の胎児毒性が報告されています。

授乳の安全性は不明ですが…。

乳児は明らかに骨端線が閉じていません。

「移行可能性がゼロ」という報告がない以上、避けた方が無難ですね。

 

骨端線というのは、骨のうち骨の幹になる部分と

関節の一部になる部分の「つなぎ目(移行点)」にあたるところ。

骨が育つ(イコール、背が伸びる)主役になるところです。

そこで急に副甲状腺ホルモンが増えると、

骨細胞のがん(骨肉腫など)のリスクが高まると考えられています。

 

あとは併用注意も見ながらいきますよ。

ジギタリス製剤との併用は

ジギタリスの効果が強く出すぎるだけでなく、

高カルシウム血症の不整脈も出やすくなります。

 

禁忌にもあった高カルシウム血症は、

高カリウム血症ほどの生命緊急性はありません。

でも細胞の電気発生に関係しているミネラルの1つですから、

「やっぱり何かは危ないんだよね…」と気付いてくれるはず。

多飲多尿や嘔吐・便秘に加えて

元気消失・衰弱・せん妄(脳の機能不全状態)が出たら危険信号です。

「もしかして…」と気にしていないと、

通常の血液検査項目に入っていないので

気付くのが遅れてしまうかもしれません。

心電図さえとっていれば、「QT短縮」

(大きな鋭い波QRSとなだらかな丘Tまでが短い)で分かるはずですよ。

 

残っている併用注意、活性型ビタミンD製剤も

血中カルシウム濃度を高めて高カルシウム血症の原因。

何が困るって、活性型ビタミンDも骨粗鬆症の薬なのです。

ついつい一緒に使いたくなり2つの薬ですが、

もし併用なら高カルシウム血症の症状が出ていないか

心してチェックする必要がありますよ!

 

骨粗鬆症に対して使われる薬は、

ホルモン由来の物だけではありません。

破骨細胞を邪魔するビスホスホネート製剤や、

先程出てきた活性型ビタミンD製剤などがありますね。

次回は骨に働く性ホルモンのおはなしを始める前に

これらのおはなしをはじめましょう。