9 各論4:体温(内分泌系):甲状腺・副甲状腺(6)

ホルモン製剤以外の骨に働く薬のおはなし。

ビスホスホネート製剤の例として、

アレンドロン酸ナトリウム水和物(フォサマック)を紹介しますね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00052128

骨を少しずつ壊す破骨細胞を邪魔することで、

骨のカルシウムが血液中に溶けだしていかないようにします。

骨芽細胞は邪魔されていないので、

血液中のカルシウムは骨に貯め込まれていきます。

これで骨密度が上がる(骨が丈夫になる)わけですね。

 

禁忌は食道狭窄や食道アカラシアのような上部消化管異常や、

30分以上座位をとれない人。

これは食道途中に貼りついて局所副作用を起こさないためですね。

そして低カルシウム血症も禁忌です。

骨から一定量溶けだしてくるはずのカルシウムが出てきませんから、

低カルシウム血症が悪化してテタニーを起こすといけませんからね。

 

なお、他の薬を飲むときには、

アレンドロンを飲んだ後30分以内に飲んではいけませんよ。

先におはなしした「食道途中に貼りついて局所副作用」を防止するためです。

水なら、30分以内に飲んでもオーケーですからね。

 

アレンドロンには「毎日飲む錠剤」と

「1週間に1回飲む錠剤」の2スタイルがあります。

どちらも錠剤ですから、間違わないでくださいね。

患者さんへの説明・指示にも要注意ですよ。

 

ホルモン製剤以外の骨粗鬆症薬のもう1つ、

活性型ビタミンD製剤に入りますね。

活性型ビタミンD製剤の例として、錠剤だけでなくシロップもある

アルファカルシドール(ワンアルファ)をご紹介。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00057674

骨粗鬆症だけでなく、副甲状腺機能低下症や骨軟化症、

慢性腎不全等にも使うお薬です。

 

慢性腎不全にも使う理由は、

ビタミンDの活性化の場所の1つだから。

「肝臓と腎臓で形を変えないと働けない…」でしたね。

 

体の中に入ったビタミンDが活性化されると、

骨代謝全体を活性化するだけでなく

小腸からのカルシウム吸収を促進します。

カルシウムが血液に流れ込みますから、

高カルシウム血症には気を付けないといけませんね。

あとは代謝・排泄でおなじみの肝臓と腎臓の障害に注意を忘れずに!

 

次回は、骨に働くホルモンのおはなしの「性ホルモン」に入ります。