11 各論6:呼吸(呼吸器系):気道(3)

テオフィリンの慎重投与対象はそれなりに多いですね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00059597

妊娠・妊娠可能性のある人や授乳中の人は、

「慎重投与」というよりも「禁忌」に入っていてもおかしくないはず。

「それでも使わないと酸素が…!」という

ギリギリのときに仕方なく使うよ、という意味ですね。

アナフィラキシーショックのアドレナリン注射に似た位置づけと思っておきましょう。

 

テオフィリンが高濃度になりやすい人として、

肝障害のある人と高齢者、うっ血性心不全の人には慎重に。

小児やてんかんを起こす人には、てんかんが引き起こされやすいのでより慎重に。

あと、甲状腺機能亢進症では

カテコールアミン(アドレナリンやドーパミン等)の働きが

増強される可能性がありますから注意してくださいね。

 

テオフィリンの併用注意がやたらと多いのは、

肝臓の代謝酵素が他でも良く使われるCYP1A2のせい。

併用したときにテオフィリンの働きが弱まる可能性があるのは、

抗結核薬のリファンピシン、抗HCV薬(抗HIV薬でもある)リトナビル、

リラックスできるお茶の成分のセントジョンズワート。

他は、基本的にテオフィリンの働きが強まると思ってください。

 

そしてテオフィリンの働きが強まると怖いのが中毒症状です。

軽いものから重いものへと進まず、

いきなり重い症状が出ることもあるので、忘れていると大変なことになります。

悪心・嘔吐といった消化器症状。

頻脈、心室頻拍、心房細動や血圧低下といった心・血管症状。

頭痛、不眠、不安、興奮、けいれん、せん妄、意識障害、昏睡といった

精神神経症状も出てきます。

他にも呼吸促進や電解質異常も出て、体は大パニック状態です。

けいれんや不整脈がでたら、すぐに気道を確保して酸素療法を準備。

バイタルサインに注意しつつ、水分維持目的の補液も開始されるはずです。

錠剤を飲んで1時間以内なら、強制的に吐かせることもあります。

吸入だと「後からどうにかする」が難しいので、

特に小児では要注意ですからね!