おいしくたのしく生化学3(2)
ブロッコリーのスープ、栄養紹介です。
前回追加でおすすめした、
シイタケとわかめの栄養紹介からスタートです。
わかめは海藻。
海藻と言えば、食物繊維とヨウ素です。
食物繊維自体は、ヒトにとって「栄養」ではありません。
でも、下部消化器系(排出)には強い味方。
水分をしっかり含み、
大腸内で便をつるりと通過させてくれる働きがあります。
ちゃんと出さないと、ちゃんと食べられません。
栄養を取り入れるためには、
「食べ物だったもの」を捨てることが必要ですからね。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料。
日本人なら、多分不足の心配はいらないはずです。
シイタケはビタミンDチャージにいいですね。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進してくれます。
カルシウムがどこで働くミネラルか、すぐイメージできますか?
骨や歯、ここまではすぐ思い浮かべてほしい。
生化学や生理学を勉強した皆さんは、
筋肉細胞や神経細胞(つまり細胞一般)の働きに必要なことも
頭に浮かぶようにしてくださいね。
さて、主役のブロッコリー。
実は、かなりの栄養優良児です。
特に多いのがビタミンC。
重さで比較すれば、レモンより多くのビタミンCを含んでいます。
他にもビタミンA、E、Kの脂溶性組も、
ビタミンB(1、2、6…)群の水溶性組も含んでいる、
栄養盛沢山の野菜なんです。
ここでは葉酸(ビタミンB9)の紹介をしますね。
葉酸は、その名の通り葉っぱ野菜に多いビタミン。
ビタミンB9と言うより、
葉酸と言った方がイメージしやすくていいですね。
どこに必要かというと、DNA合成。
ビタミンB12とセットになる、
「細胞分裂に必要不可欠」なビタミンです。
細胞分裂が盛んなところ、思い出してみましょう。
冬のスープで紹介した味蕾は代表的。
あと代表入りするのは、
小腸の上皮細胞と、赤血球ですね。
つまり、ビタミンB群(特にB9とB12)をちゃんと取らないと、
この3か所が「変!」になってしまうのです。
味が分からない、栄養はうまく吸収できない、
酸素もちゃんと運べない…体、大変なことになりますね。
ビタミンB群は水溶性ですから、
「食べ貯めておく」ことはできません。
毎日、ちょっとずつ補給していくことが一番。
野菜スープを作っておけば、
毎日ちょっとずつも難しくありませんよ!
次回は、電子レンジでマグカップスープレシピの紹介です。