11 ホルモンのおはなし(8)

今回からは胴体から出るホルモンに入ります。

胴体のトップバッターは…心臓です。

「え?心臓からホルモンが?」と思いますよね。

でも、心臓からもホルモンが出るんです。

働きは名前そのものなので、名前をちゃんと覚えてあげましょう。

心房性利尿ペプチドです。

「心房」ですから、心臓の上側から出ています。

「利尿」ですから、尿を出させる(尿量が増える)ホルモンですね。

 

続いて、消化に関係するホルモンに入りましょう。

胃のG細胞から出るのがガストリン

胃酸を分泌させるホルモンです。

胃酸はとても強い酸です。

そのままでは胃壁が傷んでしまいますが…胃には胃粘液がいましたね。

忘れてしまった人は「6 タンパク質代謝」を復習ですよ。

 

十二指腸から出るのがセクレチンコレシストキニンです。

わざわざ2つ出ているということは、役割分担がありそうですね。

セクレチンは「中和」、コレシストキニンは「消化」に特化しています。

セクレチンは胃酸で酸性になった食べ物の塊が、

そのまま十二指腸に流れ込まないようにしています。

つまり…胃酸を止めて、アルカリ性の膵液を出させます

しっかり中性付近になる(「中和」)まで食べ物には先に進まないでほしいので、

十二指腸の動きも止めておきます

これがセクレチンの働きです。

かたやコレシストキニンは、膵臓に酵素分泌を促進させて胆嚢を収縮させます

膵臓からでる各種の消化酵素が食べ物の塊にうまく作用するように。

そして、胆汁酸が出るように…ですね。

糖質・タンパク質・脂質全部の消化酵素が膵臓から出ますよ。

それぞれの消化酵素の名前は、各種代謝を見直してください。

もちろん、胆汁酸の働きが分からない人も「8 脂質代謝」を復習です。

胆汁酸の必要性が分からなくなったら「7 脂質」ですからね。

 

膵臓は、他にも大切なものを作っていました。

そう。

血糖コントロールホルモンのグルカゴンとインシュリンです。

「4 血糖と糖尿病」で覚えた、あのホルモンです。

グルカゴンはA細胞から出て、血糖値を上げる働き。

インシュリンはB細胞から出て、血糖値を下げる働きでしたね。

このA細胞、B細胞は膵臓のランゲルハンス島にあります。

膵臓は消化酵素(外分泌)もホルモン(内分泌)も作っている場所。

大部分は消化酵素を作る部分で、

ホルモンを作る部分はその中に浮かぶ島のような部分です。

島のように見えるので…「ランゲルハンス島」と呼ばれます。

 

消化酵素もホルモンも作るということは、

おかしくなると尋常じゃなく大変なことになります。

膵臓癌が危ないのは、

膵臓自体が見えにくい後ろにあって異常を見つけにくいことと、

膵臓の果たしている役割が多いことの双方が影響しています。

膵臓が後腹膜臓器(「腹膜」より背中側)であることと、

膵臓が外分泌・内分泌器官であること、これで復習できましたね。