10 各論5:体温(感染・免疫):⑧過敏症(3)
点眼薬については、
花粉症以外のものもここで紹介してしまいましょう。
前半が花粉症(過敏症)用の、
後半がそれ以外の点眼薬のおはなしです。
花粉症に使われる抗ヒスタミン点眼薬として、
ケトチフェンフマル酸塩の点眼薬がありますね。
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00067217
点眼薬一般に言えることですが、
瞼(まぶた)等に触れないように点眼してください。
あと、コンタクトレンズ変性の可能性がありますので、
ちゃんと外してから点眼薬をつけてくださいね。
これまた鼻と同じく、
充血に対してはナファゾリン硝酸塩の点眼薬もありますよ。
禁忌にモノアミン阻害薬使用中が含まれていることは、
点鼻薬と一緒。
緑内障も禁忌に含まれるところには注意が必要ですね。
ナファゾリン硝酸塩がアドレナリン受容体を刺激するため、
体はアドレナリンが出たかのような反応をします。
アドレナリンが出ると、瞳孔が広がります(散瞳)。
瞳孔が広がると…
房水が戻りにくくなって眼圧上昇につながりますね。
これでは緑内障が悪化してしまいます。
昇圧剤のところでしたおはなしの復習です。
緑内障のおはなしが出ましたので、
緑内障に効くお薬も紹介しますよ。
緑内障や眼圧が高いときに使う点眼薬の一例が、
チモロールマレイン酸塩(チモロール)。
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00062146
アドレナリンのβ受容体を遮断する働きがありますよ。
禁忌は薬の過敏症や、
コントロールできていない心不全・不整脈の人。
気管支喘息の人も、症状が悪化してしまう可能性があるので禁忌です。
これら心臓や気管支への影響は、
β受容体を邪魔(遮断)してしまうせいですね。
β1受容体は心臓にあって、アドレナリンがはまると心臓の収縮力向上。
β2受容体は気管支にあって、
アドレナリンがはまると気管支が広がる働きがありました。
慎重投与に糖尿病の一部(アシドーシスを起こしている人)が入ることや、
併用注意薬が多いことも一度見て確認してください。
心臓の働きに関係する薬を飲んでいたら、
何はなくとも添付文書の確認ですよ!
【今回の内容が関係するところ】(以下20230603更新)