12 各論7:呼吸(中枢・精神):⑦統合失調症の薬(2)

クロルプロマジン塩酸塩の原則禁忌からですね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00048728

原則禁忌は皮質下部の脳障害疑いのある人。

具体的には脳炎や脳腫瘍、頭部外傷後後遺症の疑いのある人のことです。

これらの人では高熱反応が出る恐れがあるから。

悪性症候群の症状の1つです。

 

以前悪性症候群のおはなしをしましたね。

無動、強い筋硬直、嚥下困難や頻脈、血圧変動が見られたら、

すぐに薬を止める必要があります。

そして十分な水分を補給し、必要に応じて全身を冷やしてください。

薬の中止が遅れると、発汗と高熱が出てきます。

これがさっき確認した高熱反応ですね。

これを放置していると脱水、循環虚脱、急性腎障害を起こし、

意識障害や呼吸困難につながって死亡することすらあります。

とても怖い症候群ですから、

「もしかしたらこんな症状が出るかも…」と常に気にしていてください。

 

妊娠・妊娠可能性のある人や授乳中の人は「投与しないことが望ましい」ですね。

動物実験での胎児毒性から、禁忌だと思っておいた方がよさそうですね。

 

慎重投与対象は肝臓障害や血液障害のある人、高齢者。

小児は禁忌や原則禁忌相当の対象ではありませんが、

ジスキネジアを起こしやすいため慎重に。

高温や脱水・栄養不良等を伴う身体的疲弊にあると、悪性症候群を起こしやすくなります。

てんかんのある人では閾値が下がっててんかんを起こしやすくなるため、慎重に。

褐色細胞腫、動脈硬化、心疾患のある人も慎重対象です。

これらはアドレナリンほどではないにせよ、

作用逆転現象を起こす可能性があるから。

クロルプロマジン塩酸塩は呼吸抑制作用もありますから、

ぜんそくや肺気腫、呼吸器感染症の人にも慎重に使うことが要求されます。

 

クロルプロマジン塩酸塩の併用禁忌は、アドレナリンやボスミン。

 

併用注意は結構多いですね。

逆の働きをするドーパミン作用薬を併用したら、どちらの薬の効果も弱まってしまいます。

同じような働きをする中枢神経抑制薬を併用したら、

抑制作用が必要以上に強く出てしまいます。

アルコールや抗てんかん薬のバルビツール酸誘導体、

全身麻酔等が中枢神経抑制薬でしたよね。

 

次回はクロルプロマジン塩酸塩の併用注意の続きをおはなしします。