7 各論2:脈・血圧(血管):高血圧・低血圧(1)降圧薬(2)

前回の最後「イントロダクション」と書きました。

「…? 導入だけじゃなくて、最後までやっちゃっていいんじゃないの?」

こう思った人はいると思います。

 

「血管の中にたまるもの」とは脂質のこと。

本論に入るためには、代謝のおはなしをする必要があります。

でも「代謝」は本来「体温」と関係の深いおはなし。

一緒に消化器系やホルモンのおはなしをする方が理解が進んで効果的です。

だから、血管が主役の「脈・血圧」パートでは

あくまでイントロダクションにとどめますよ。

 

脂質は、生体にとって必要な細胞膜の原料。

ホルモンの材料でもありますから、

決して「敵!」でも「いらないもの!」でもありません。

だけどいらぬ刺激を受けて形を変えてしまった脂質は困りもの。

血管内皮にくっついて、不快な刺激を出し続けます。

そこで白血球は見つけ次第困りものを分解していきますが、

「もっと仲間が必要だ!」ということになると、

炎症物質やサイトカインなどを出して救援要請を出します。

集まってきた白血球は

血管のさらに奥(内皮細胞から内膜)へと入り込み、

脂質を見つけ次第どんどん分解していきます。

こうして、脂質を白血球が分解してできたものが粥腫(アテローム)です。

血管内径を狭くしてしまう原因ですね。

粥腫の一部がはがれて出血すると、血栓から塞栓へとつながります。

 

ひととおり粥腫ができるまでを説明しましたが…。

粥腫を作らないためには、

「脂質を余らせないこと」と「(脂質が)いらぬ刺激を受けないこと」。

いらぬ刺激を受けないためには、適度な運動が一番です。

適度な運動をすることで「いらぬ刺激」自体が生まれにくく、

「いらぬ刺激」が生まれても「それを受け止めるもの」が増えて、

脂質が困ったものになることを防いでくれます。

看護のはなしのあちこちで「適度な運動習慣」が出てくる理由の1つです。

 

薬がその力を発揮するのは「脂質を余らせない」ところ。

そこについては、体温のおはなしでしますからね。

 

薬がその力を発揮できるところのもう1つ。

体内水分量のおはなしに入りましょう。

…でも、実はレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系を

邪魔する薬のおはなしは終わっていますね。

ちょうど章をまたぐあたりが

アンギオテンシン2を作らせないACE阻害剤のおはなしでした。

だから、次回は別のところに働くお薬を紹介していきますよ。