7 脂質のおはなし(1)

脂質のおはなしを始めましょう。

世間では目の敵にされている感じがする脂質ですが…

実は大事な働きをしているんですよ!

 

脂質の役目は何といってもエネルギーのもと。

糖質よりも優れたATPの貯蔵庫です。

でも、それだけではありません。

体温がすぐ失われないように断熱材の働きをしてくれるのが脂質。

皮下に十分な脂肪を蓄えないと、

体温コントロールがうまくできません。

おそらく母性(胎児の発育)のところで勉強するはずです。

また、ホルモンのもとにもなります。

アミノ酸は形を変えると神経伝達物質のもとになりましたよね。

脂質はホルモンの材料になります。

と、いうことは。

脂質を取らない食生活は、

ホルモン不足の危険を自ら招いているということです。

 

…ちょっとずつ、脂質を見る目が変わってきませんか?

では、脂質についての詳しいおはなしを始めますよ。

 

脂質は糖質・タンパク質以上に種類が多いところです。

だからここでも大まかに分けてから始めることにします。

単純脂質、複合脂質、誘導脂質です。

 

単純脂質は脂質だけからできているもの。

基本になる脂肪酸

脂肪酸とグリセロールからできる中性脂肪がここに含まれます。

複合脂質は「脂質以外のものとくっついてるよ」というもの。

リンとくっついたリン脂質

糖とくっついた糖脂質が代表ですね。

誘導脂質は脂質をもとにして形を変えたもの。

ホルモンは誘導脂質のグループに入ります。

 

これら脂質の特徴は、水に溶けないこと。

水に溶ける(水になじむ)糖質と大きな違いですね。

その理由は

脂肪酸長い炭素と水素の鎖(炭素水素鎖・炭化水素鎖)にあります。

イメージとしては、ベルトの革の部分。

身体に巻く革部分は水嫌い。

金具の部分(カルボキシル基)は水好きですが、

水嫌い部分が大きいので脂質全体としては水嫌いになります。

水嫌いのことを他の本では「疎水性」といいますね。

水嫌いの脂質が溶けるものは油や有機溶剤

有機溶剤というと近寄りがたく感じますが、

アセトンやシンナーのことです。

もっと言うならマニキュアの除光液(アセトン)と、

塗料のうすめ液(シンナー)ですね。

 

「有機」というのは、

炭素(C)の骨格でできているものの大部分。

毎度おなじみグルコース(CH12O)や、

アミノ酸(中心にいるのは炭素のC)が含まれますね。

今勉強している脂質も炭素水素鎖(炭化水素鎖)の文字通り

炭素(C)の骨格でできていますよ。

ただ、炭素が入っていても無機に分類されるものがいることに、

一応注意です。

一酸化炭素(CO)や二酸化炭素(CO)は「無機」ですからね。